ビクティニと昔ロマンのブログ

好きなポケモンと旅行に出掛けたり、鉄道名所(景観路線や歴史ある鉄道スポットなど)スポットめぐりや風光明媚な鉄道旅、日本の観光地の歴史や景観めぐりなどを紹介するコーナーです。よろしゅうお願いします。

妙義神社に参拝&碓氷峠をドライブ

みなさん、おはこんばんちは。

今回は富岡製糸場を後にして、妙義神社参拝と碓氷峠を越えて軽井沢に到着し、さらに中軽井沢鬼押出しハイウエーを通って嬬恋村へ目指します!

 

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上州富岡駅から出発して妙義山の麓にある『妙義神社』を参拝しようと思います。

ここからはレンタカーを借りて進んで行こうと思います。

ちなみに富岡製糸場だけで日帰りで観るのなら上信電鉄の『富岡製糸場往復切符』がお勧めです。

 

ちなみに我々はこのコースで行きました。富岡製糸場から妙義神社へのルートは県道47号と191号を通ると行けます。f:id:okuchichibu551:20180630140219j:plain

富岡製糸場から車で約30分ほどで妙義神社に到着です。大きな鳥居に威風堂々な印象が受けられます。また、妙義山の麓に位置しているという事もあって、登山口にもなっているようです。周辺には、先程の富岡製糸場に関係する『荒船風穴』や日本最古の西洋牧場である『神津牧場』といった観光スポットがあります。時間があればそちらも見てみるのもいいのかもしれません。

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そして、大きな鳥居から続く長い坂を登ると妙義神社の入り口です。

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霧が掛かっている山が『妙義山』です。霧の中にうっすら見える『大の字』が京都と思わせる雰囲気ですね。あの『大の字』は江戸時代に建立され、妙義神社の妙義大権現を省略して『大』としたもので、妙義神社にお参り出来ない村人・旅人などが中仙道の安中・松井田宿からその『大の字』に向かって手を合わせ、お参りしたといわれているようです。そのことから、古くから信仰深いことが分かります。妙義神社は奇岩と怪岩がそびえ立つ妙義山の東側の麓に位置しており、老杉の中に社殿があります。また、妙義山に登山する前に参拝する登山者も少なくないようです。

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これが妙義神社の入り口です。あれだけ大きい神社の割にはかなり閑散しています。

ビクティニ:鬱蒼とした雰囲気だね。

ミュウ:夜に来たら怖いかも・・・。

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境内には猫が寝転がっていました。

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妙義神社の総門です。威風堂々とした仁王門がどことなく三峰神社とよく似ていますね。もともとは白雲山石塔寺の仁王門で、安永二(1773)年に建てたものだそうです。古式な三棟造の構造を残しながら、建ちが高くて屋根が大きく、細部の意匠は時代相応であり、江戸時代後期の八脚門の代表的な遺構になっています。門前のしだれ桜は、春になると咲き乱れるようです。

ビクティニ:桜が咲く時期にはもっと風光明媚だったんだろうね・・・。

ミュウ:山の麓だから涼しいしね。

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ビクティニ:高い階段だなあ~。・・・というか、鎌倉に来たような感じがするのは僕だけかな・・・?

ミュウ:僕たちだったら飛べるからいいけど、作者さんが・・・。

作者:私も忘れないでくれるかな~。

・・・とまあ、このように厳かな社殿まで長い階段を上っていくのは典型的な神社といった感じではあるのですが、全ての階段で約300段ほどあります。実は信仰深い神社ということもあり、御利益も相当高いパワースポットにもなっているそうです。

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こちらは波己曽社(はこそしゃ)です。こちらは県の指定重要文化財にもなっています。

もともとこの地名は『波己曽』という地名だったようですが、現在は『妙義』と名乗っています。そもそもなぜ『妙義』なのかというと、南朝方の花山院長親(生年未
詳~1429)の法名明魏に由来するという説、花山院内大臣光秀公を妙喜の神として祀ったことに由来するという説、第13代天台座主の法性房尊意が妙義法印であるという説などといった様々な説があったようです。また、近藤義雄氏は『妙義』を仏教的な地名であるとして、釈迦の弟子である中印度の鍛工の子ジェンダ(妙義)説、阿シュク如来の別名妙喜説を挙げ、尊意が丹生氏の出身であることや水銀が産出していたと思われる地層があること、さらに妙義神社に丹生都姫命が祀られていることから、ジュンダ説をとっている説もあるようです。          

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途中の参道で階段が分かれています。右側の参道は参拝者が参拝しやすいように階段を緩くしてあるのでしょう。もっとも唐門に続く階段は昔ながらの階段ということもあってデコボコしています。ちなみにこの階段はNHK大河ドラマの『義経』で、牛若丸が預けられる鞍馬山のロケ撮影が行われた場所として有名になったようです。そりゃ、あれだけ杉の木が生えていればロケ撮影にも使えるわけだ(笑)

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「雲に嶮し 妙義ひぐらし 青の陣 多希女」の彫刻が彫られています。どうやら俳句のようです。

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水神社にせせらぎの池・・・。マイナスイオンに癒されますね~。

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ということで参拝します。

ビクティニ:東北の子供たちが元気に暮らせますように・・・。

こちらの本殿・拝殿は宝暦六年(1756)の建てられ、黒漆塗銅茸入母屋造りであり、拝殿には正面に千鳥破風をおき、その前に唐破風の向拝屋根を張り出している権現造が特徴的です。また、唐門は妻を唐破風にした一間平唐門で、これらの建物の周囲は彫刻でもって埋められた美しい神社です。

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なんといってもこの神社の特徴は梁に飾られている優美な彫刻です。随所に彫刻を付け、全面に漆塗、彩色を施した華麗な造りが芸術的ですね。日光東照宮のように「見ざる・言わざる・聞かざる」で有名ですが、こちらは丸彫りの黄金の龍や菊、松、鶴、獅子などの彫刻が飾られています。

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境内から見た妙義町の景色です。高台に位置しているだけあって、見晴らしが良い神社としても知られています。

ビクティニ:ここの神社から見える景色が素晴らしい!

ミュウ:ちょっと曇っているけど・・・。

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唐門から見た長い階段です。ここから見るとかなり高く見えますね・・・。この階段は古く、所々にでこぼこがあり、また段が高めで手すりなどのバリアフリーは一切無いので、お年寄りにはきついのかもしれません・・・。もし、高い所が苦手であれば先程の緩やかな坂道を上って行かれる方が良いと思います。ちなみに、この神社の登山口や妙義山の登山道・山頂はアニメ『ヤマノススメ』にも登場しているようです。

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御朱印ももらってきました。書き方がなかなか厳かです。

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お昼がまだでしたので、近くの食堂でご飯にしました。なお、食堂の主人さんの話いわく「参拝者は少ない」とのことですが、実際にはツーリングできている方も参拝に来ていたようでした。

ビクティニ:あんなに大きい神社なのに意外と人が少ない・・・。やっぱり、山奥にあるからなのかな・・・。

作者:なにしろ、坂道が多かったですからね・・・。

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お食事させていただいた食堂。近くに旅館がいくつかあるようですが、果たして使う人はいるのでしょうか・・・(少なくとも登山者だったら泊まる人もいるでしょうが)

さて、続いては妙義神社から鉄道ファンなら行くべき場所の一つである碓氷峠の『めがね橋(碓氷第三橋梁)』まで行くことに・・・。前回に碓氷峠に行ったときは『碓氷峠鉄道文化むら』に行ったので今回は通過して直接見に行ってみようと思います。行き方としては、上信越道から来た場合は松井田妙義ICからひたすら国道18号を進んで、横川駅(碓氷峠鉄道文化むら)付近まで来ると中山道碓氷バイパスの分岐点があるので、めがね橋を観たい場合は旧道(中山道)の方へ入り、ひたすら進んでいくとめがね橋へ行けます。間違っても碓氷バイパスの方に入らないように注意しましょう。また、途中で150を超える急カーブも多く、坂道も急で霧が発生しやすい環境なので、運転する際は注意が必要です!

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中山道の様子です。途中で『坂本宿』という小さな町並みがある方が目印です。『坂本宿』はかつて中山道屈指の難所である碓氷峠越えを控えた宿場町として栄え、当時の細長い地割りや用水堀などが残っています。

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こちらは碓氷湖です。中尾川と碓氷川の合流点をせき止めて造られた人造湖です。この湖には『坂本ダム』(写真左側)がせき止めており、1994年に完成したようです。また、奥にあるアーチ状の橋は先にあるめがね橋をモチーフにしているようです。

ビクティニ:湖は綺麗だけど・・・。

ミュウ:虫がいっぱいだよ・・・。

 

・・・ということで先へ進んでいくと・・・。

 

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巨大な煉瓦の橋だ~~~!!

ということで、近くの駐車場に車を止めて早速見物へ・・・。

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駐車場から約300m歩いた所にあるようです。地図を見ると、以前に日帰り温泉に立ち寄った『峠の湯』から先は『アプトの道』という遊歩道になっていて、その遊歩道こそ旧信越本線の線路跡になっています。かつては東京から長野・北陸方面を結ぶ旅客・貨物列車が通っていて、それらの列車を支えるアプト式の機関車とともに活躍していました。もっとも66.7‰(パーミル)というJR(国鉄)における勾配の中では最大級といわれるほどとても特殊な区間かつ厳しい難所であるかが分かるかと思います。なお、めがね橋は第5・6号トンネルの間に存在し、その遊歩道の終点が『熊ノ平』になっているようです。ちなみに、碓氷峠文化むらからの徒歩だと約100分かかりますが、横川駅からも路線バスが出ており、『めがね橋』というバス停で下車すると行けますが、そのバス停に停まる本数も少ないので気を付けましょう。

〇横川駅~めがね橋~軽井沢駅(めがねバス)時刻表(JRバスH30年6月現在)〇

  • 下り 横川駅(11:10) くつろぎの郷(11:17) めがね橋(11:23) 熊ノ平(11:33) 軽井沢駅(11:52)
  • 上り 軽井沢駅(12:55) 熊ノ平(13:12) めがね橋(13:22) くつろぎの郷(13:28) 横川駅(13:37)
  • 運賃 横川駅~めがね橋:310(160)円 横川駅~くつろぎの郷150(80)円 横川駅~熊ノ平310(160)円 横川駅~軽井沢駅510(260)円 ※(  )は子供料金です。

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鬱蒼とした森の中に佇む巨大なアーチ橋こそ・・・めがね橋こと碓氷第三橋梁なのです!この橋の上をかつては鉄道が通っており、当時は『志賀』『白山』『丸池』『白鳥』などの優等列車をはじめ客車列車や貨物列車など、東京と長野・北陸を結ぶ主要路線を支えた鉄道遺産の一つです。日本における煉瓦造りのアーチ橋の中では最大級を誇っており、使用された煉瓦はなんと約200万個の煉瓦が使用されていたようです。また、煉瓦造りということもあり、その優美なフォルムとインパクト感のある大きさから、平成5(1993)年に国の重要文化財に指定されました。さらに平成13(2001)年にその廃線跡を活用した遊歩道として整備されています。

なお、この橋はジブリ映画の一つである『風立ちぬ』という映画でも登場していました。

〇碓氷第三橋梁(めがね橋)〇

  • 竣工年:明治25(1892)年
  • 長さ:91m
  • 高さ:31m

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幻ポケと歴史とロマンが詰まった巨大なアーチ橋とのコラボが素晴らしい!

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ビクティニ:近くで見るととても古くて大きな橋だね・・・。この橋も先程の富岡製糸場と同じように煉瓦造りで外観が美しいね。富岡製糸場も西洋建築だったから、この橋も製糸場の建築法を基にしたのかな・・・。なんか釜石線にあるめがね橋と似てる。

ミュウ:しかもこんな山奥にこれだけ大きな橋を建てたんだから、昔の人はかなり厳しい環境の中で作業していたのかな・・・。

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この看板に書いてあるように鉄道施設では廃止になっても、その優美かつインパクト感のある存在感から多くの訪問者を魅了しているのかが分かるかと思います。この橋は昭和38(1963)年までは現役で、『アプト式の鉄道』として開業したのは明治26(1893)年なので70年間活躍していたということになります。その当時の経緯から考えると、この橋がいかに存在価値が高かったが伺えますね。

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駐車場やバス停からは橋をくぐり、めがね橋の上へは階段で行けます。ただ、夏から秋にかけてはヤマビルが潜んでいることもあるので訪れる際には注意してくださいね。

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そして、ここが先程登ってきた階段の分岐点から見た軽井沢駅方面です。すぐにトンネルになっています。このトンネルは第6トンネルのようです。かつてこの道には先程も述べたように旧信越本線の路線の一部で、当時は『アプト式』を採用していたのです。ちなみに『アプト式』というのは前回でも紹介したように線路の中央部にラックレールを敷き、専用車両に歯車(ピニオン)を設置してそれぞれかみ合わせることで、碓氷峠のような急な坂道をスムーズに進めるようにした方式の一つです。当初は蒸気機関車で運用されていたようですが、開業当時はスイッチバックも採用したことから所要時間が大変かかっていたようです。また、トンネルが多いこともあり煤煙で機関士はおろか乗客から苦情があった事から、電化を催促していたようです。そこで後に電化が決定し、日本初の電気機関車の導入とともに電化されました。その時の電化方式は東京メトロ銀座線や丸ノ内線と同じような『第三軌条方式』という電化方式を採用していたようです。

ビクティニ:昔はここに鉄道が通っていたんだね・・・。このトンネルも煉瓦で出来てるよ。やっぱり当時の日本は西洋の建築技術が主流だったのかな・・・。

ミュウ:まあ、明治期に造られたものだものね。それに苔や植物も生えてるからずいぶん昔に造られたのがよく分かる・・・。f:id:okuchichibu551:20180701192001j:plain

めがね橋の上から見た景色です。この日は曇りでしたが、山のシルエットが見えます。この真下には碓氷川が流れていて、周辺の木々に囲まれた環境なので、かなり山深いです。

ビクティニ:歴史のある橋の上から見える景色は絶景だよ!

ミュウ:こういう所で森林浴もいいね~。

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横川駅方面にもトンネルがあります。こちらは第5トンネルです。よく見てみるとトンネル内まで煉瓦を使用しています。また、トンネル内には照明が設置されているので安心して散策が出来ます。遊歩道の途中には『峠の湯』という日帰り温泉もあるので、散策などで疲れたら立ち寄ってみるのも良いでしょう。ちなみにこの遊歩道のトンネルは全部で10ヶ所あります。

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そして、中山道とは反対側の谷深い所にはこの重圧感のあるめがね橋とは反対に細いコンクリート製の橋が架けられています。

ミュウ:なんか向こうにも橋が架かっているよ。

ビクティニ:あれは新線で使われていた線路だな・・・。

作者:その通り。実は碓氷峠を越える列車がより速く通過できるようにするために、『アプト式』から『粘着運転式』になったんだよ。

簡単に言えば、アプト式だと確かに坂道には強いが、スピードアップにはならない・・・。そこで、『重量』と『速度』を利用した『粘着運転式』が採用され、従来使用されていたアプト式の機関車から粘着式の機関車に変換していったのです。しかし、長野新幹線(後の北陸新幹線)開業により、平成9(1997)年9月30日に廃線となりました。この時点で碓氷峠における在来線は廃止になることから、廃線日当日には多くの鉄道ファンで賑わっていたようで、現在でもSLやイベント列車などで多くの鉄道ファンの間で賑わっています。なお、この峠に鉄道が開業したのは1893年ですから、アプト時代から新線時代にわたって1997年まで活躍してきたわけなので104年も活躍してきたことになります。ちなみに、在来線でいうと横川駅から軽井沢駅までは路線バスに変換されています。

ビクティニ:ということはこの大きな煉瓦の橋は1世紀以上も形として残し続けているんだね・・・。すごいな・・・。f:id:okuchichibu551:20180707164611j:plain

右の写真は当時現役だった“峠のシェルパ”ことEF63の勇姿の写真ですね。まさに峠を越える列車は勇ましいですね~!現在は、霧積温泉付近を新幹線が通過しているようですが、3kmも離れているんですね・・・。なお、新線の方は入れないようです。*1

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こちらはアプト式鉄道が当時現役だったころの写真ギャラリーです。アプト時代の写真はとても数少ないので大変貴重だと思います。

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めがね橋の真下を流れる碓氷川です。写真だけでは伝わりにくいと思いますが、これだけ谷深い環境であることが分かるかと思います。

 

他にも、アプト式時代の鉄道施設と思わしき橋梁・トンネル跡も道中でいくつか見つけました。

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アプト式鉄道跡1 煉瓦で出来た人工物が目立ちます…。

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アプト式鉄道跡2 木が被っているので見えにくいですが、鉄道施設跡と思われます。

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アプト式鉄道跡3 こちらはトンネルと橋梁がそろっていて、いかにも雰囲気が出ています。

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アプト式鉄道跡4 こちらの橋梁はスマート感がありますが、なにより煉瓦造りの建築物にはロマンが感じられますね~('▽')

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途中で大きな廃墟が?!・・・実は熊ノ平信号所跡で、あの白い建物は変電所だったようです。かつては熊ノ平駅として開業されましたが、のちに新線が完成すると信号所に格下げされたようです。

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一回り大きいトンネルがありますが、このトンネルも鉄道施設の一つでしょうか・・・。

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この架線柱はもしや・・・?!そう、これは旧信越本線(新線)と思われる鉄道施設の一つです。

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この橋梁も旧信越本線の一部分です。やはり、この光景を見ていると特急あさまとEF63がここを通る勇姿を想像したくなります・・・。

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結構進んだはずなのに、まだ軽井沢まで9kmもあるとは・・・。碓氷峠はそれだけ距離も長く、険しいかがよく分かりますね~。碓氷峠の魅力の一つである『めがね橋』と軽井沢を楽しみたい人は旧道がおすすめですが、運転されるのであれば急カーブが多く、道が狭い所も多いので、注意が必要です。また、時期によっては霧が発生しやすい所でもあるので、ライトは必ずつけましょう。ちなみに碓氷バイパスのカーブ数は48ヶ所、旧道はなんと184ヶ所も存在します。・・・3~4倍も多い!!

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途中で霧が発生しました。先が見えません・・・。これだけ霧が発生しやすいということは、これだけ標高が高いということが分かります。ちなみに碓氷峠の標高は960mです。

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ようやく軽井沢町に入りました!歓迎の看板のイラストがアルプスらしい感じになっています。

さて、軽井沢駅に着いたところなのですが・・・。ここではどうしても見たいものがあって車を停めました。ちなみに私は30分以内であれば無料で停められる駐車場で停めましたw

 

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さて、立ち寄ったのはこちらの旧軽井沢駅です。以前の駅舎は1997年に横川~軽井沢間が廃止となり、軽井沢から先がJRからしなの鉄道に譲渡された際に解体されたようですが、その駅舎で使われていた窓枠・天井などの一部を移築し、『軽井沢駅舎記念館』として2000年に復元されたようです。この駅舎には開業当初から2階あるという当時としては珍しく、皇室も兼ね備えた待合室もあったようです。現在ではしなの鉄道の駅舎として活躍しており、待合室にはカフェがありますので、観光の際に時間があれば立ち寄ってみるのも良いでしょう。

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2017年からはしなの鉄道の駅舎として活用できるようになったようです。これこそ、歴史のある駅舎を上手く活用できていると思います。

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記念館の脇には草津電気鉄道で使われていた車両もありました。

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内装も開業当時から使われていたであろう西洋な感じになっています。天井のシャンデリアや窓など、全体的にモダンな雰囲気で居心地が良いです。私もこういったおしゃれな駅舎で列車を待ちたいものです。

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入場料190円で駅構内に展示されている車両が見学できます。

構内に展示されているのは・・・峠のシェルパでお馴染みのEF63型、EC40型他が展示されています。他にも169系もあるようですが、時間の都合で見れず・・・。

f:id:okuchichibu551:20180707194024j:plainそして、見たかったものが・・・そう、何を隠そう軽井沢駅に展示されているEF63が見たかったのです!もちろん、碓氷峠のロマンを語る上で欠かすことが出来ぬ存在です。この機関車は先程説明したように『EF63型』という電気機関車で、従来の『アプト式』にかわる『粘着運転』が可能な電気機関車として昭和38(1963)年から製造されました。この電気機関車は当時の信越本線における主力機だった『EF62型』と同時期に製造されたということもあり、EF62の補助用機関車版といった感じでしょうか。ちなみにEF62も急勾配に対応した機関車ですが、客車・貨物列車などで活躍した本線向けの機関車ということでご割愛ということで。さて、執筆すべき特徴としては他の電気機関車には無い特殊な装置が装備されているということです。それは、台車に装備されたコイル励磁により電磁磁石を線路に吸着させる『電磁吸着ブレーキ』、列車の暴走を防ぐために遊輪を装備した『加速度検知装置(OSR)』、さらに急勾配で長時間停車した時のブレーキの空気圧が低下した際、ブレーキが緩まないように『ロックシリンダ装置』や『主電動機電機子短絡装置』による発電制動で暴走を抑える装置。そして、保安装置が作動できるように大容量の蓄電池が整備されるなど様々な装置を装備することで列車との協調運転ができ、碓氷峠のような急勾配でも安定して列車が通れるようになったのです。ちなみに軽井沢駅に展示されているものは2号機です。

ビクティニ軽井沢にもロクサンがあったなんてオドロキだよ~!

ミュウ:昔はさっきの横川駅と軽井沢駅に鉄道が繋がっていたからね・・・。

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説明板を見ればいかにEF63が“峠のシェルパ”であったかが分かります。

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こちらは、アプト式鉄道の機関車の一つである『EC40型(当初は10000型)』。この機関車は凸型が特徴で、アプト式の機関車でドイツにて明治44(1911)年に製造されました。後にED40型やED41型と続き・・・、やがては『ED42型』という機関車がアプト式機関車で一番印象深いものになったかと思います。こういったこれらのアプト式機関車の終電方式が先程述べたように『第三軌条式』で、機関車に装備された歯車と線路の中央部にラックレールをかみ合わせることで急勾配を上り下りできたのです。ちなみに碓氷峠に鉄道が敷かれる際、アプト式を採用した経緯としは、和美、中尾、入山といった経路の中で中尾ルートが決まり、さらに、建設方式が当時ドイツやスイスなどの山岳鉄道で用いられていた『アプト式線路』を採用し、明治24(1891)年に建設が決定したようです。2018年現在、日本でアプト式を採用しているのは大井川鉄道にある井川線で採用されています。

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この機関車は“日本初の電気機関車であり、『鉄道記念物』に指定され、さらにはこの機関車も風立ちぬに登場しています。

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ビクティニ:この機関車はとても古いね。見た感じ西洋製っぽい。

ミュウ:この機関車は100年以上も昔に造られたんだね~。

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国鉄時代から使われてきた駅名標も良い感じで残っていました。この駅名表も横川~軽井沢間が廃止になるまで使われ続けていたのでしょうね・・・。

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他にもスイッチマルタイがありました。

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しなの鉄道の115系とEF63のツーショットです。やはりこの並びを見ていると往年の姿を思わせてしまいます・・・。しなの鉄道で活躍している115系も昔はEF63のお世話にもなったのでしょうね・・・。

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軽食に旧軽井沢のレストランでコーヒーとグラタンをいただきました。

ミュウ:グラタンおいしい~。

ビクティニ:焼きたてのパンもおいしい~!

 

さて、軽食の後はそのまま目的地の嬬恋プリンスホテルまで車を走らせるのですが、以下の経路で目的地へ向かいます。

まずは、中軽井沢まで国道18号を進み、中軽井沢の交差点まで来たら右折して『日本ロマンチック街道(国道146号)』をそのまま北上します。途中で登坂車線が続きますが、坂を登りきると下の写真のような交差点に差し掛かります。他にも三笠ホテルや白糸の滝を経由するルートがありますが、一部の道が一車線分しかない所があるようなので、軽井沢から嬬恋・草津・万座へ直接に行かれるのであれば、軽井沢経由がよろしいと思います。

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峠の茶屋という交差点で国道146号と鬼押しハイウエー、白糸の滝方面へと分かれます。嬬恋村(三原)までだったら146号からでも行けますが、距離から考えると遠回りになってしまうので、そのまま鬼押しハイウエーを直進します。すると、料金所があるので三原までは通行料610円払って通行します。

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そして、鬼押しハイウエーに突入です!通ってきた道より明らかに広い!70キロは普通に出そうなくらいです。新緑の中を行くドライブはとても快適です!

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開けた場所まで来ると西側には浅間山が見えます!そして、周りの景色がまるで北海道でも走っているかのような空間です!平日なのか交通量は少ないようでしたが、GWや夏休みにはツーリングで賑わいそうです。途中には『鬼押し出し園』やおもちゃ王国がありますが、そのまま通過します。また、料金所もいくつかありましたがそのまま通過!ちなみに浅間山の噴火時に流れ出た溶岩が野原を鬼のように押し出す感じで流れる姿から、『鬼押し出し園』という名前になったようです。

そして、鬼押し出し園を過ぎると急な下り坂と急カーブ箇所が延々と続きます。中には「エンジンブレーキ併用!」の標識もあってとてもハラハラしましたよ(笑)

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さて、中軽井沢から長かったドライブ旅も楽しみ、走り続けて約1時間くらいで嬬恋村の万座・鹿沢駅付近に到着しました。ここからは万座温泉方面への道を道なりに進んでいけば嬬恋プリンスホテルに到着です。

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・・・ということで到着しました。というか、万座温泉まで15kmもあるんですね・・・(汗)

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今宵、お世話になる『嬬恋プリンスホテル』。ここも泊まるのにずいぶん久しぶりだな~。ちなみにこのホテルの周辺はゴルフ場になっていて、誰でもお手頃にできるグランドゴルフもあるようです(600円)。

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 ホテルのロビーです。手前の熊のはく製も置いてあります。全体的に落ち着いた雰囲気がいいですよね~(^^ かれこれ16年前の夏休みの旅行でもお世話になったな~。

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ミュウ:富岡製糸場すごかったね~。

ビクティニ碓氷峠の『めがね橋』もとても迫力があって、煉瓦造りということもあって歴史とロマンを感じた!

作者:あと、さっきの鬼押し出しハイウエーはとても走りやすかったよ~!

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お部屋にはご丁寧に可愛らしいてるてるぼうずがお出迎えです。

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ホテルのお部屋から見える山の景色です。やはり夕暮れ時の山の景色は素晴らしいものですね~。

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ビクティニ:ミュウちゃん、山の景色がきれいだよ~!

ミュウ:きれいだよね~。あ、今タヌキが林の中に出てきたよ!

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夕飯は高崎駅売店で買ってきた『峠の釜めし弁当』をお部屋の中でいただきま~す!ついでに地ビールも(笑)

ビクティニ:風呂上がりの後は、夕飯だ~!釜めしだ~!鶏肉がうまい!

ミュウ:ご飯が固くなっちゃったけどね(^^;

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ビクティニ:明日は沼田までドライブするって作者が言ってたよ。

ミュウ:山の景色が見えるお風呂が格別だったね~。

にょろもう:ところで沼田ってどこにあるの?

にょろ蔵:群馬県にあって『吹割の滝』や尾瀬の玄関口になっているんだよ。あと明日の宿泊先の水上温泉も近いんだ。

ビクティニ:今夜は遅いから寝ようかな。

全員:おやすみなさ~い。

 

2日目 群馬ドライブ旅後編へ・・・。

*1:過去には架線の盗難事件があったようです。