ビクティニと昔ロマンのブログ

好きなポケモンと旅行に出掛けたり、鉄道名所(景観路線や歴史ある鉄道スポットなど)スポットめぐりや風光明媚な鉄道旅、日本の観光地の歴史や景観めぐりなどを紹介するコーナーです。よろしゅうお願いします。

北海道旅日記4-1 帯広 “愛の国から幸福へ”のキャッチフレーズで有名な“旧愛国駅”

みなさん、こんにちは。

今回は、北海道で『縁起のいい駅』で有名な『旧愛国駅』と『旧幸福駅』の2つの駅を訪れてみようと思います。

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ここから道東へ・・・。

作者:さあ、ここから道東方面へ進んでいくよ。

ミュウ:道のりが長そうだね。

ビクティニ:釧路に着くのに日が暮れそうだ・・・。

 

富良野から旧愛国駅までのルート

※実際には占冠経由で道東自動車道を利用しました。

 

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昼食タイム

 

そして、富良野から車を走らせてかれこれ約2時間半・・・。

 

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旧愛国駅

・・・ということで、12時に『旧愛国駅』に到着です。

ビクティニ:途中で高速道路使っても、こんなに時間が掛かるとは思わなかった。

ミュウ:北海道は広いもんね・・・(^^;

見ての通り、かつては旧国鉄広尾線の駅の1つでした。国鉄広尾線は根室本線の帯広駅と広尾駅を結ぶ、十勝平野を南下する路線として昭和4(1929)年11月2日に開業しました。もともとこの路線は日高本線の終点である様似駅と広尾駅を結ぶという計画があったものの、やはり採算が合わなかったのか、未開業で終わってしまったようです(ただし、それらの駅間をバスで結んでいた)。その後は広尾線の廃線に伴い、昭和62(1987)年2月2日には廃駅となりました。現在では、帯広市が『交通記念館』及び公園として整備されているようです。ちなみに、『愛国』という名前がついたのは『愛国青年団』という名の開拓団があったことから、その名前がついたのだとか。

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『愛の国から幸福へ』というキャッチフレーズの付いた駅

 愛国駅は、『恋人の駅』という別名がつけられるほど恋人の聖地と言われています。この駅は、昭和48(1973)年のNHKの紀行番組で幸福駅とともに紹介され、その5年後には「愛国→幸福」の乗車券販売枚数が約1,000万枚売れるほどの一大ブームとなり、いずれも『縁起の良い地名』と称されたことから、『愛の国から幸福へ』というキャッチフレーズで全国的な人気を博したといいます。また、NPO法人地域活性化支援センターによる『恋人の聖地プロジェクト』のもとで平成20(2008)年に幸福駅とともに『恋人の聖地』として認定され、今でも縁起の良い恋愛スポットの1つとして数えられています。

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『愛国駅から幸福駅ゆき』の切符のモニュメント
駅前には、切符のモニュメントも設置されています。ちなみに、現在は駅前の商店で乗車券のレプリカが専用のケース(キーホルダー)と共に販売されているほか、十勝バスでも「愛国から幸福ゆき」のバス乗車券を購入することができます。

ビクティニ:なるほど、これで「縁起の良い」ということで話題になったんだね。

ミュウ:恋人でなくても、友達でも出会いという意味では縁起が良いよね。

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駅舎内は切符や鉄道グッズでいっぱい!
駅舎内は当時使われていた硬券や備品などが数多く展示されています。壁や床にはたくさんの切符で溢れています。やはり縁起がいいというだけ人気が高いんですね。

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駅舎内の備品1

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駅舎内の備品2

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駅舎内の備品3
切符の他にも備品はスタフやヘルメット、乗車券受箱、閉塞器、手旗などの鉄道グッズが展示されています。これらの備品はすべて当時のままで展示されているようです。広尾線の思い出が多く詰まっているのが良く伝わります。

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SLが当時現役の頃の広尾線

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広尾線のSLさよなら運転の様子
広尾線ではかつて、1970年代半ばまでSLも活躍していました。SLは大正生まれの蒸気機関車『9600形』が活躍していたようですね。

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広尾線の歴史
広尾線は昭和初期と戦前に開通したようです。当初は中札内まででしたが、後に昭和5(1930)年に大樹、その2年後に広尾まで全線開通したようですね。という事は昭和7(1932)年に全線開通したんですね。いやはや、歴史が古いですね・・・。

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ホームや駅名標は当時のまま

ホームに出てみると、ホームやベンチ、駅名標などはほぼ当時のまま残っているようです。また、駅構内も公園になっていますが、線路の一部分は残っています。それにしても、駅跡の駅名標にはどこかと哀愁が漂いますね・・・。

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ビクティニ:次の列車は・・・。

ミュウ:ティニくん、ここには列車は来ないよ。

ビクティニ:あ、そうだったw

ミュウ:ティニくん、いつもきみと一緒だよ・・・。

ビクティニ:僕もだよ。永遠に君とは友達だ・・・。

 

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ホームに展示されているSL9600形“19671号機”
 ホームには1台の蒸気機関車が静態保存されています。そう、これは先ほどの写真でもあったように、大正に登場した『9600形』というSLが広尾線で活躍していたのです。そして、ここに展示されているSLは、まさにかつてここに鉄道が通っていた頃に活躍していた名残なのです!9600形は、主に貨物列車で活躍した機関車で、動輪の数が日本におけるSLの代表格といわれるD51形と同じ4つ付いています。これは、動輪の数が多いほど重い貨物列車を引くには向いているということなんです。ということは、かつて広尾線で活躍していた9600形は専ら貨物列車として活躍していたのでしょうか。こちらの19671号機は広尾線以外にも道内の各路線でも活躍していたようです。

※ただし、冬期はブルーシートが被されるためSLを見ることはできません。

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9600形❝19671号機❞の諸元
9600形の諸元を見てみると・・・、地球の55周半分を走ったんですね!!やはり動輪の数が多い分、動輪自体が小さくなるので、速度は遅いけどそれなりの馬力を有していて、貨物列車で活躍していたのが伺えます。また、昭和50(1975)年のSLブーム末期まで残っていたのは、古い割りには貨物の他に構内の入れ替えなど、使い勝手が良かったことから、大正からSLの末期まで長く活躍していたという事ですね!

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ビクティニ:このSLはずいぶん昔に走っていたんだ・・・。

ミュウ:古いけど、渋くてかっこいいよね!まるでタイムスリップしたみたい!

 

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旧愛国駅から少し離れた場所に❝愛国神社❞があります

さて、旧愛国駅から車で少し北へ走らせて約3分行った所に『愛国神社』があります。この神社は、出雲大社から御祭神大國主神の御分霊を拝受し、守護の神として御奉祀申し上げたのが始まりという由緒のある神社ですが、ややこぢんまりしています。

ビクティニ:こんなところに神社があったんだね・・・。

ミュウ:参拝していこうよ。

(二礼ニ拍手一礼)

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やはり「愛国」という縁起がいい名前という事もあって絵馬を掲げるボードがハート型
この神社でも先ほどの旧愛国駅と同様に恋愛にゆかりがあります。

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御朱印は大正神社でもらえるらしい
愛国神社の御朱印は境内の小屋にある台帳に自分の名前を書いて引き換え券を大正神社に持っていってもらうようです(300円)。ちょっとややこしいですが、愛国神社の参拝と御朱印がほしいなら、レンタカーを借りるのをおすすめします(バスで回るのはおそらく厳しいでしょう)。

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大正神社

ということで、中札内方面に車を走らせて約10分・・・。大正神社に到着です。

先ほどの愛国駅とこの先にある幸福駅のちょうど真ん中に挟まれた場所にあります。なお、この神社の境内では湧き水スポットにもなっており、境内の湧き水のお水取りに来る参拝者も少なくないようです。

(二礼ニ拍手一礼)

ビクティニ:ここでも参拝だ。絶景スポットに拝めますように!

ゴンベ:北海道で美味しいものがたらふく食べれますように・・・。

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境内に駅名標があるちょっと変わった神社
旧広尾線が通っていたという事もあって、かつてはこのあたりにも『大正駅』があったようです。確かに愛国駅と幸福駅の間に挟まれた場所にあるというのが分かります。

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❝愛国神社❞と❝大正神社❞の御朱印

さて、参拝した後に御朱印をもらいました。大正神社の御朱印に駅名標のスタンプ(?)が貼ってあるのは、鉄道にゆかりのある神社でもあるんですね。そして御朱印帳に貼られた派手な飾りは初めて見ました・・・(^^;

 

ということで、次回は『幸福駅』を観てみようと思います。

 

・・・続く!