ビクティニと昔ロマンのブログ

好きなポケモンと旅行に出掛けたり、鉄道名所(景観路線や歴史ある鉄道スポットなど)スポットめぐりや風光明媚な鉄道旅、日本の観光地の歴史や景観めぐりなどを紹介するコーナーです。よろしゅうお願いします。

正月旅行 大晦日の出雲大社へ初詣

みなさん、こんにちは。

今回は、大晦日に出雲大社へ初詣に行って来ました。

 

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一畑電車『しまねっこ電車』

出雲大社へは、出雲市駅から、またはしんじ湖温泉駅から一畑電車で行くことができます。

しんじ湖温泉から一畑電車で参拝に行く場合でも、行き先に注意する必要があります。それは、『出雲大社前行き』『電鉄出雲市行き』という非常に良く似た行き先があり、間違えて終点まで『電鉄出雲市行き』に乗車すると、出雲大社へ行けず電鉄出雲市駅へ行ってしまいます。なので、行き先を間違えないようにご注意を。

こちらは、ピンク色にしまねっこのイラストが描かれた『しまねっこ電車』です。

ビクティニ:しまねっこの電車がまた可愛いよね。

ミュウ:ピンク色というのがまた可愛らしいね。

 

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電車内にもしまねっこが乗車?
電車内でも座席の中央にしまねっこが乗車しています。

出雲大社へ行く電車ということもあり、しまねっこのお腹には『ご縁』という文字が掲げられています。装飾も可愛らしく施されているので、かなり愛嬌があります。そして、窓の向こうに見える宍道湖の車窓もいい感じになっています。しかし、この日の天気は雪であるために湖の向こうは霧に覆われています。

ビクティニ:しまねっこと電車に乗るのは不思議な気分・・・。

ミュウ:頭に被った神社の屋根が素敵だね。

 

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出雲大社へは川跡駅で乗り換え
行き先が電鉄出雲市行きの場合は、途中の川跡駅出雲大社前行きに乗り換えます。

左側の1両編成の電車が出雲大社前行きになります。しかも、乗り換えには構内踏切も渡らなければなりませんので、乗り遅れにご注意を。

 

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出雲大社 入り口
さて、出雲大社に再びやってきました。

昨日は日御碕まで行ってきましたが、この日は出雲大社で参拝します。

正面の鳥居と両側の灯籠、『出雲大社』の石碑が威風堂々としています。また、大晦日にはすでに屋台の準備が行われているようです。

ビクティニ:立派な鳥居だよね。やはり初詣なら、出雲大社が一番。大晦日は混んでいないから、大晦日が一番落ち着いて参拝ができるよ。

ミュウ:人がまばらで参拝しやすいよね。

 

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出雲大社 松の参道
出雲大社の境内に入ると、不思議な雰囲気に包まれます。

参道の中央に生える松並木は、八百万の神様が行き交うので、参拝者は右側か左側の参道を歩いて参拝へ行きます。ここでも人がまばらのようです。

ビクティニ:空気が澄んでいて心が和む・・・。

ミュウ:さっきまで雪が降っていたのに、ここは雪が降ってないみたい。

 

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ムスビの御神像

大国主大神(おおくにぬしおおのかみ)が若き頃、修行中に日本海の彼方から幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)という魂が現れ、『ムスビの大神』になられた姿を再現として鎮座されています。

 

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出雲大社 拝殿
松並木の参道を抜けると、目の前に『拝殿』があります。

出雲大社の参拝は、拝殿から始まります。木造の拝殿が古代の神社としての風格がありますし、梁に吊り下げられた大きなしめ縄も立派です。大晦日とはいえ、まだまだ人がまばらで参拝しやすい環境だったので、落ち着いて参拝できました。ここは大国主大神が祀られてており、幾多な困難を乗り越え、国土を開拓された『国の神様』であり、さらにその国土を天照大御神(あまてらすおおみかみ)に譲った『国造り神話』でも有名です。そして、この出雲大社は国造りの代償として造営されたのがそのはじまりだと言われています。ここは『縁結び』ということもあり、特に恋愛祈願などで女性の方々が訪れることが多いというイメージがありますが、他にも『パワースポット』としても知られており、身体健康や家内安全、仕事運などのご利益もあるので、どんな願い事が目的で参拝に行っても損はありません。参拝する時は、必ず『二礼四拍手一礼』をしてから願い事をします。

ビクティニ:日本が例の病気から開放され、わたしたちが元の平和な暮らしが戻る日が来ますように・・・。

ミュウ:来年も安全に旅行ができますように・・・。

作者:来年こそは安全に仕事ができますように・・・(実はご祈祷も受けてきた)。

 

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出雲大社 御本殿
拝殿を参拝した後は『御本殿』にも参拝します。

御本殿は、いわゆる『大社造り』といわれる日本最古の神社建築様式が用いられています。高さは約24メートル、厚い檜皮葺きの屋根の上には、長さ7.9メートルの二組の巨大な千木が交差しているのが特徴です。これは江戸時代の延享元(1744)年に再建されたもので、昭和27(1952)年に国宝に指定されています。特に普段は中に入れない『八足門』は、正月の三日間だけ開放され、御本殿を囲む瑞垣(みずがき)の楼門前まで入ることができます。本殿を間近に観る機会は少ないので、間近で参拝したいならば、お正月の機会に参拝に行ってもいいのかも知れません。

また、出雲大社は日本の中でも特に特別な神社であり、平成20(2008)年より60年ぶりとなる『平成の大遷宮』が行われました。

『遷宮』は、御神体や御神座を本来あった場所より移し、社殿を修造、再び御神体にお還りする行事ですが、諸説によると・・・

1)木造の建築物を維持するため

2)社殿の建築など様々な技術を継承するため

3)神社は清浄であることが必要であるため遷宮が行われる

・・・という説があります。

他にも『仮殿遷座祭』や『本殿遷座祭』など、様々な奉祝行事や記念行事などが行われてきました。

 

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御本殿大屋根

 

出雲大社の御本殿は、切り妻や妻入りの構造で、九本の柱が田の字形に配置された正方形の間取りが特徴的です。

その中心には『心御注』と称する太柱があり、その正面より向かって右側の側柱との間は板壁で仕切られ、その壁の奥には大国主大神が御鎮座されている『御内殿(御神座)』があります。御神殿は先程の御本殿が南向きであったのに対し、西向きに配置されています。したがって、写真の位置には賽銭箱がおいてあり、この場所から参拝すると、大神様(御神座正面)と向き合って参拝することになります。先程の御本殿より参拝し、瑞垣の摂末社を参拝した後、こちらで参拝すると再度心を込めた参拝ができます。

 

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十九社

旧暦10月に全国の神々が大国主大神が祀られている出雲大社に集まり、人々の幸福や成長発展などのための神議として『神在祭(かみありさい)』が斎行されます。末社である『十九社』はその時の神々の宿となり、八百萬の神々への遥拝所にもなります。

 

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彰古館

御本殿の隅にある『彰古館』は、明治45(1912)年、御本殿や宝庫に収蔵されていた宝物・歴史的遺品などを常設の展示施設として公開するために宝物館建設の政府許可を得るとともに、大正3(1914)年に新造開館したものです。入母屋造りの玄関を有し、切り妻造りの玄関を設け、社寺建築の要素を取り入れているのが特徴です。現在、宝物館は神祜殿とこの建物になっています。

 

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出雲大社摂社 素鵞社(そがのやしろ)

御本殿の裏側には、『素鵞社(そがのやしろ)』があり、天照大御神(あまてらすおおのかみ)の弟神である素戔嗚命(すさのおのみこと)が祀られています。出雲国の肥側上での八岐の大蛇胎児はあまりにも有名で、大国主大神の親神でもあることから、大神に国造り大任を授けたといわれています。

 

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出雲大社のウサギ
御本殿の裏側には、うさぎが御本殿に向かってお願い事をしています。

大国主大神が神々の従者となり、大きな袋を背負いながら因幡に赴かれている中、赤裸となって苦しみ悩んでいるウサギに出会われ治療され助けられたという『因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)』という物語が古事記に記されており、今でも語り継がれています。境内には『ご慈愛の御神像』と呼ばれる『因幡の素兎』がモチーフとなった大国主大神とウサギの青銅の御像がある他、現在46羽のウサギたちがいるので、それを探してみるのも楽しいかもしれません。

 

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出雲大社摂社 釜社(かまのやしろ)

素戔嗚命の御子神である宇迦之御魂(うかのみたまのかみ)が食物をつかさどられる神様として祀られています。ここには全国の稲荷神社の御祭神です。11月23日夜の古伝新嘗祭の終段では、この御社より奉遷された御神釜の大前にて御釜の神事が斎行されています。

 

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出雲大社 神楽殿
出雲大社には、拝殿や御本殿があるほか、神楽殿もあります。
神楽殿の大しめ縄は、拝殿にあるものより更に大きいのが特徴です。
もともとは千家國造家(出雲大社宮司家)の大広間として使用されており、『風調館(ふうちょうかん)』と呼ばれていましたが、明治に入ってから出雲大社教の神殿としても使用され、現在では國造家大広間はおろか、出雲大社・出雲大社教の神楽殿として御祈祷や結婚式をはじめ様々な祭事行事が執り行われています。昭和56(1981)年に出雲大社教が特立100年を迎えた折、現在の神楽殿として規模を拡張し建て替えられたものです。その大広間は270畳の広さを誇り、神社建築としては珍しく正面破風の装飾やステンドグラスが使われているのが特徴的です。

ビクティニ:来年は・・・。

ミュウ:ティニくんと・・・。

 

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出雲そばで年越しそば
出雲大社で参拝した後のお昼ごはんは、名物の『出雲そば』をいただくのが定番ですね。

正月の出雲大社の参拝に来たら、年越しそばとして出雲そばを食べずにはいられません。先程参拝した『神楽殿』の正面に出雲そばのお店が何軒かあるのですが、『八雲』(東店)というそば屋さんがおすすめです。参拝したらすぐの場所にあるので、分かりやすいです。出雲そばといえば『割子そば』が名物ですが、お正月の年越しそばとしていただくのならば、かけそばでも、たぬきそばでも同じ出雲そばなので、違和感がありません。今回は『たぬきそば』をいただきました。

ビクティニ:出雲そばうまい!

ミュウ:寒い冬には温かいそばが一番だよ!

ゴンベ:いただきますだ~!

シャワさん:揚げ玉もうまいな。

 

tabelog.com

 

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抹茶ぜんざい
出雲大社のおやつといえば、ぜんざいも名物の一つです。

『神の国』ともいわれる出雲こそ、実は『ぜんざい発祥の地』としても知られています。なぜならば、『ぜんざい』は出雲地方に伝わる『神在餅』からなったもので、全国より神々が集まる旧暦10月(神無月)には『神在祭』が執り行われる際に振る舞われたものです。のちに出雲弁のなまりから『ずんざい』・・・『ぜんざい』という名前となり、京都に伝わったことから、今で言う『ぜんざい』という日本の代表的な甘味の1つとして今でも親しまれています。

出雲大社に参拝する時に個人的におすすめしたいのは『抹茶ぜんざい』が一押しだと思います。抹茶のお椀に白玉や餡こ、そして楓の葉も添えられているのがいかにも和風なので、ぜひ抹茶を使ったおやつが非常に気に入っています。

ビクティニ:山陰といえば、やはり抹茶のおやつが一番!

ミュウ:甘くて美味しい!

ゴンベ:うまいっぺ~!

シャワさん:漬物と合うな~。

 

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一畑電車 デハニ50形
大社前駅には、かつて一畑電車で活躍していた最古級の電車が展示されています。

これはデハニ50型の52号車ですが、『デハニ』はとういう記号には意味があります。『デ』は『電動車(いわゆる動力車)』、『ハ』は『普通車』。そして『ニ』は『荷物室のある車両』を意味しています。すなわち、普通の電車でありながら荷物が積める電車(荷物室付きの電車)ということです。これは当時、客貨同時輸送を考慮していたため、普通の電車のような役割も持っていた他は様々な荷物を電車で運んでいたという役目を担っていたのです。また、製造当初は手動式であったのですが、次第に自動扉へ改造されていく中で、この車両だけは製造当時の状態のままで残っていることから、非常に貴重な車両でもあります。 

デハニ50形は、昭和3~4(1928~1929)年にかけて合計4両が製造され、平成21(2009)年の引退まで一畑電車の一員として長く活躍してきました。引退後、この車両は雲州平田駅の車庫にて保存されてきましたが、現在では観光客への公開のため、こちらの出雲大社前駅にて保存されています。

なお、この車両は映画『RAILWAYS』に登場しており、まさに一畑電車のシンボル的な存在となっているのです。

 

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デハニ52の車内

車内も製造当時の状態で保存されています。昭和初期に造られた車両ということもあり、床や窓枠、天井などはほとんど木製で、いかにもレトロな雰囲気が漂っています。

ビクティニ:こんなに古い電車がきれいな状態で残っているんだ・・・。

ミュウ:まるでタイムスリップしているみたい。

 

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デハニ52の運転台

最近の電車の運転台は結構メカニズムかつデジタルな仕様になっていたりするのですが、昭和初期に造られた電車の運転台は、かなりシンプルな造りになっています。

例えば、ハンドルは『ノッチ弁(マスコンハンドル)』と『ブレーキ弁(ブレーキハンドル)』だけです。他にも、計器は速度計とブレーキ弁圧計のみという、かなり簡素な仕様になっています。何から何までレトロという雰囲気が気に入っています。

 

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一畑電車の車窓

一畑電車の駅や車窓の雰囲気にも、十分に旅情が伝わります。特に車窓から見える宍道湖の景色がまた、島根県ならではの旅情を感じ取れます。今回は一畑電車から見る車窓でお別れしましょう。

ビクティニ:さっきは霧で向こう岸が見えなかったけど、湖の向こうに山のシルエットが映っているのがいい雰囲気だよ。

ミュウ:真上には青空が見えるから、朝より明るくなっているね。

 

『大晦日の出雲大社へ初詣』をお伝えしました。