皆さん、こんにちは。
原爆ドームや平和記念資料館を見学した後は、再び路面電車に乗車し、宮島の厳島神社へ参拝に行きます。
電停で待っていると、宮島口行きの路面電車はすぐにやってきます。
こちらの路面電車は比較新しめの5000形ですが、『グリーンムーバー』という愛称を持っています。21世紀に入る間際の平成11(1999)年にデビューし、なんとドイツからやってきた車両なのだそうです。合計12編成が活躍しています。低床車両の導入をすることでバリアフリーを図り、低騒音、省エネなど輸送力や速達性に優れた性能を持ち、従来の路面電車のイメージを一新する車両としては画期的なものだそう。しかし、この車両に出会う本数はなぜか少ないようです。今回の旅でこれに出くわすのは、なかなか無いのでラッキーかもw
なお、『グリーンムーバー』の愛称がついたのは、ムーブ(Move:移動する、活動する)の名詞形から来ているもので、それまでのグリーンライナーが『走り』をテーマとしているのに対し、都市内の移動や活動をよりスムースにすることをテーマとしていることからだそうです。
さて、路面電車で進む事、約30分・・・・。
宮島口駅に到着しました。
到着したのが昼過ぎなのか、人はまばらです。むしろ人が少ない時間帯の方がちょうどいいのかもしれません。終着駅の宮島口駅は昔よりだいぶキレイになったような気がします。しかもフェリー乗り場へのアクセスもだいぶスムーズになりました。
ビクティニ:さて、厳島神社へ参拝に行こう!
ミュウ:ここに来るといつも潮の匂いがどこからか漂ってくる。
作者:まあ、海に近い場所ですからね・・・。
ということで、フェリーに乗り換えて宮島へ!
しかし、写真の右側には宮島の陸地が写っています。海に挟まれているとは言え、ここから宮島は目と鼻の先です。フェリーで行くと10分ぐらいで到着します
フェリーに乗船します。
このフェリーは宮島口と宮島港を結ぶ連絡船なので、割りと小柄です。しかし、内装は結構豪華です。デッキにも椅子が設置されており、海の景色を眺めながら船旅を楽しめますが、所要時間は10分程度なのであっという間に宮島に到着します。
ビクティニ:もう目の前に宮島が見えるよ!
ミュウ:ここは海峡なのかな?
宮島に到着しました。
ここは日本三景の一つとして選ばれ、先ほど訪れた『原爆ドーム』と同様に世界文化遺産に登録されています。松の木と海の景色がとても風流です。
ここは約470年前の弘治元(1555)年5月、元就と小早川の軍と戦った『厳島合戦』の舞台でもあります。この合戦に勝利した元就は、戦で荒れた厳島神社の再建および修復に務めたことがあることから、毛利元就ゆかりの地にもなっています。
今では多くの観光客や参拝客で賑わい、焼き牡蠣の匂いが漂い、さらに鹿がのんびり暮らしている島となっています。
ビクティニ:ああ、まだ昼ごはん食べてない・・・。・・・焼き牡蠣の匂いだ!
ミュウ:この辺にはお店もたくさんあるみたいだから、なにか食べない?
昼食といってはなんですが、軽食に焼き牡蠣をいただきました。
どうせならポン酢も置いてほしかったのですが、そのまま食べても美味しかったです。むしろ牡蠣本来の素材そのものが味わえるので、それはそれでいいものです。
ビクティニ:やっぱり広島に来たら牡蠣は食べたいよね!うまい!
ミュウ:まさに磯の香りがたまらない!
ビクティニポンチョピカチュウ:おいしい!
厳島神社の参道には、小さな灯籠や松の木がそびえています。
午後になると海の潮も引いているので、海岸が緑色になっているのが見えますが、海藻が打ち上げられているのでしょう。また、海岸に降りて散策する人もちらほら見受けられます。
厳島神社は海の上に浮かぶ大鳥居が特徴的ですが、修復工事中のようです。
元の姿になるのには、まだまだ数ヶ月かかりそうです。
厳島神社の入り口までやってきました。
しかし、入り口にはなぜかテントが設置されていますが、おそらく感染症対策のための入場制限を行うためでしょうか。
厳島神社は、平清盛ゆかりの地としても知られ、言わずもがな世界文化遺産に登録されています。
厳島神社の歴史は古く、今から1400年以上前の推古天皇時代に創建されています。 今の厳島神社の原型となる社殿群が造営されたのは、平安時代後期であると考えられ、それらも平清盛の命によって建てられたものとされています。また、島全体が神と捉えられていたことから、木や土を切らず社殿を作るため、このように海の上に創建されることになったという言い伝えがあるとされています。
さて、厳島神社に参拝するのには、参拝料500円で参拝ができます。やはり世界遺産というだけあってか保守費用として使われることでしょう。
ビクティニ:よく見ると入口の方も修理工事やってるみたい
ミュウ:やはり世界遺産だから、定期的な補修とかしているのかもね
境内に入り、参拝します。
境内の通路は回廊のような感じになっています。
やはり午後になると海水の潮が引かれています。よく見ると緑の藻が打ち上げられているのが見えます。やはり夜や朝方には満潮になるのでしょうか。
ビクティニ:何度来てもこの独特感のある神社は雰囲気が違うね
ミュウ:ここまで海水が来たら本当の竜宮城ならぬ竜宮神社かも・・・(笑)
境内には鷺の親子の姿も見られました。
宮島に生息する生き物としては鹿こそポピュラーな存在ですが、ここで鷺が見られるのは珍しいものです。
中央には拝殿があり、ここで願い事をします。
厳島神社初期の歴史について、必ず名前に挙がるのが、安芸守(あきのかみ)および平清盛です。
平清盛は歴史の教科書でも必ずと言っていいほど名前が挙がるほど有名な平家の武将です。実はこの神社、平清盛が厳島神社を創建するずっと前から存在し、佐伯鞍職(さえきのくらもと)によって初代厳島神社を創建したと言われています。厳島神社が創建されたのが推古元(593)年とされ、平清盛が新たに厳島神社を創建するまで、厳島神社は宮島の人々を守り続けてきたのです。
また、この神社が宮島に創建された背景には、宮島の真ん中にある『弥山』があったからとされています。弥山の山頂には神が宿る巨大な石がいくつもあり、山岳信仰の対象とされていました。そのため、『神様に斎き(いつき)祀る島の神社』と称し、のちに『厳島神社』という名前の由来にもなったといわれています。すなわち、弥山も厳島神社の御神体になっているといっても過言ではありません。
ご利益としては、結婚や縁結び、美容のご利益があるほか、 勝運や病気平癒、厄除けといったご利益もあります。また、 宗像三神がこの神社の御神体の一つで、いずれも絶世の美女とされる神様です。
ビクティニ:ウクライナでの戦争はなくなり、平和な日が訪れますように・・・
ミュウ:いつでも旅行ができますように・・・
西廻廊へ歩いていくと、『反り橋(そりばし)』が姿を現します。
見ての通り太鼓橋で、かつては天皇からの使者(勅使)のみ許されたことから『勅使橋』とも呼ばれています。しかし、形状としては渡れる様な形でないので、中央部に階段を設け渡ったものと推測されています。この橋も国の重要文化財に指定されています。また、この橋は鎌倉時代に架橋されたものとされていますが、現存する橋は、弘治3(1557)年に毛利隆元・元就父子が再建したものだそうです。
広島といえば、言わずもがなもみじ饅頭が名物です。
明治時代のこと、伊藤博文はたびたび宮島にある紅葉の美しい紅葉谷(もみじだに)を訪問されていました。ある日、伊藤博文は紅葉谷の入り口にある茶店に立ち寄り、お茶を差し出した可愛い娘の手を見て、「この紅葉のような可愛い手を食べてしまいたい」と冗談を言ったそうです。そんな伊藤博文が、紅葉谷に訪れる際に泊まっていた宿が
紅葉谷の入り口にとある老舗旅館に和菓子を納品していた和菓子職人の高津常助は、
伊藤博文の冗談話を耳にしていた仲居のおまんからの助言もあり、もみじの葉を模った饅頭の製造をはじめました。それが『もみじ饅頭』のはじまりだと言われています。
ビクティニ:もみじ饅頭おいしい!
ミュウ:甘くておいしい!
ビクティニポンチョのピカチュウ:これが広島のおかしなんだ。おいしい!
宮島といえば、至る所に鹿が見られます。
なぜ、宮島に鹿がいるかというと、実は鹿こそ泳ぐのが得意な動物なのだからです。しかも、何キロも泳ぐことができることから、本土から泳ぎ着いた鹿が宮島を住処として繁殖していったのです。そのため、宮島は『鹿の暮らす島』としても親しまれています。
厳島神社へ続く入り口にある大鳥居も、海に浮かぶ大鳥居に劣らず立派にそびえ立っています。
この鳥居は明治10(1877)年のこと、日本一大きな鳥居を作るという発願から、実際に出来上がった30年後の明治39(1905)年に完成したものです。高さは9.4メートル、幅4メートルあります。石材は山口県大島郡久賀町椋野の田尻(タノシリ)のものから運ばれ、明治10年以降は大島で鳥居を作ったものの、資金難で頓挫していました、しかし、北海道の人から資金提供があり、ようやく明治39年に完成したのです。そのような経緯から、『奇跡の鳥居』と言っても良いでしょう。
太陽は西へ傾き、すっかり日が暮れてきました。
しかし、海水は干上がったままです。この時期は夏なのか潮が満ちてくる気配がないようです。しかも、大鳥居のそばまで歩く観光客の姿もちらほら見えます。鳥居が工事中のままだと、鳥居というよりかはまるで別の建物のように見えてしまいます。
さて、厳島神社の参拝を終えたところで、広島港にやってきました。
これから、銀河クルーズ(広島ベイクルーズ銀河)のナイトクルーズに参加します。
17:30集合なので、広島港に到着したらすぐに受付を済ませます。
すると、桟橋に豪華な船が停泊しています。これは『銀河クルーズ』というツアーで瀬戸内海汽船が運営しています。食事をしながら広島港や瀬戸内海の景色を楽しむというクルーズツアーです。昼の部から夜の部があり、今回は夜の部であるナイトクルーズのツアーに参加しました。
ビクティニ:何年ぶりかな?このツアーに参加したのは・・・
ミュウ:広島港の雰囲気がいいよね
ビクティニポンチョのピカチュウ:おしゃれな船だね
クルーズ船からは、広島港の景色が見えます。
広島港には、愛媛県の松山港へ行くフェリーや江田島などへ行くフェリーが発着しています。
さて、出航時刻になると、広島港から離れていきます。港の向こうには山のシルエットが見えます。船の出航とともに鐘の音がなり響き、オルゴールの音楽が船内の雰囲気を掻き立ててくれます。
今回も、広島湾や宮島を回り広島港に戻ってくるというコースです。
そして、顔を覚えているのかスタッフの方々がまるで常連のような形で我々を出迎えてくれました。
ビクティニ:いつ見ても広島港の景色は素晴らしい
ビクティニポンチョのピカチュウ:周りにはたくさんの島が浮かんでいる光景はなかなか無いよね
ミュウ:向こうには広島の街が見えるよ
さて、出航してから前菜が提供されました。
カルパッチョやコンスープのようですが、広島ならではの食材が使われています。こうして瀬戸内海を眺めながら上品な料理がいただけるコンセプトの船旅も広島旅行としては素晴らしいものです。
メイン料理には魚料理と肉料理で提供されます。
瀬戸内海を眺めて食事をしていると、普段の喧騒を忘れさせてくれます。気軽に食事をしながら美しい景色を眺められるクルーズの旅はなかなか無いので、ある意味穴場な楽しみ方です。
ビクティニ:久しぶりに上品な食事とともに瀬戸内海の景色が見れるのは感激
ビクティニポンチョのピカチュウ:こんな最高な船旅は初めてだよ
ミュウ:広島の海はとても景色がいいからね
瀬戸内海の夕焼けが美しいです。
夕日の光で山のシルエットが映る瀬戸内海の景観はとても美しいです。そして、瀬戸内海は波もなく穏やかな景観を見せてくれます。広島湾には牡蠣を養殖するためのいかだが随所浮かんでいるのが見えます。
銀河クルーズのデッキには舵取りのハンドルが展示されています。
これとともに記念撮影ができます。背後の瀬戸内海の夕焼けがいい感じに染まり、とても絵になります。瀬戸内海をはじめ港の夜景、海に浮かぶ島々の景色は、何度来ても飽きが来ないのは不思議な気分です。今回は夏のクルーズで楽しんでいるので、まさにクルーズの季節ですが、どんな季節に来ても広島の自然が感じ取れます。
ビクティニ:夏にクルーズの旅は楽しい!
ミュウ:夕焼けがきれいだね!
夕暮れ頃になると、宮島の近くまでやってきました。
陸地には厳島神社の鳥居や社殿、弥山のシルエットが見えます。しかし、夜になっても鳥居の方に海水は満ちていないようです。そして、手前に見える小さな櫓のようなものは大鳥居です。本来ならば、大鳥居の姿が見れるはずなのですが、修復工事中の大鳥居は、やはり別の建物に見えてしまいます。
ビクティニ:改修工事中の大鳥居もそれはそれで珍しいけど、やはり元の鳥居の姿が見たいね
ミュウ:そうだね
宮島口から出ている連絡船も見えます。
松大汽船のフェリーでしょうか。フェリーには帰られる観光客が多く乗船していました。連絡船なだけあって速度は速いです。
メイン料理に肉料理が来ました。
クルーズ船で出されるステーキは格別でした。普段はこんな経験ができないので、何度参加してもとても充実した思い出になります。おまけにスタッフの方がピカチュウの風船を作ってくれました。また、船内ではピアノの演奏をしてくれたり、100年前のオルゴールで素晴らしい音楽を奏でてくれたり、もはや最高なクルーズ旅です。
ビクティニ:これから行く熊本の旅が素敵なものになりますように・・・
ミュウ:とてもおいしい・・・
ビクティニポンチョのピカチュウ:ピアノの演奏も最高にすばらしいよ
夜の瀬戸内海もとても素敵なものです。
海上には、貨物船やフェリーが行き交うのが見られるのも瀬戸内海ならではの景色です。
そして、広島湾に浮かぶ宮島や江田島をはじめ似島や弁天島、絵の島、大奈佐美島などの島々が浮かんでいます。
広島湾は、かつて国政の中心であった畿内(現在の関西)と、大陸への玄関口であった太宰府を結ぶ瀬戸内海航路の中継地としての役割を古くから担ってきたのです。また、古くから海の幸に恵まれ、島々の景観に魅了されてきました。今でも広島湾の海の恵みを受け育む牡蠣は日本一の生産量を誇り、産業や文化の面においても中国・四国地方の結節点に位置する広域的な交流の拠点になっています。
日本の代表的な閉鎖性海域である東京湾や伊勢湾、大阪湾と比べると流域・海域面積や海域の容積などは小さいものの、森林面積の割合は大きく、海域の容積当りの河川流量の流入割合が大きいため、広島湾は森や川の影響を大きく受けているのです。すなわち、広島の海は森や川、海の繋がりが強い海域であることから、東京や名古屋、大阪などとは違う自然の景観を保った環境とも言えるでしょう。
広島港の夜景もまた、程よい景観を醸しています。
陸地に見えるクレーンや貨物船といった港らしい風景はもちろん、ピンク色のライトアップが施された観覧車も見えます。このように海の上から見る観覧車の明かりもなかなか見れないので、ある意味いい写真が撮れたかと思います。
ビクティニ:向こうに見える港がいかにも広島らしい風景だね。そして、港や街並みの向こうに見える山のシルエットも・・・。海の上から港町の夜景を見るのも、広島ならではの思い出だ
ミュウ:こんな風景、関東じゃ見られない。とてもいいものが見れたよ
最後にデザートが提供されました。
ト音記号を纏ったデザートもまた素敵なものですね。淹れてくれるコーヒーと一緒にいただきました。こんな素敵なクルーズ旅を9、500円で楽しめるのはなかなか乙なものです。
ビクティニ:マカロンよりおいしい!
ミュウ:デザートも最高に出来が良いよ!
ビクティニポンチョのピカチュウ:こんなデザートは初めてかも
広島大橋のライトアップも見れました。
広島高速の大きな橋も、広島港ならではの光景です。
今回の航路マップは江田島や似島などを回り、宮島の厳島神社の前を回って広島港に戻るというコースでした。
瀬戸内海に浮かぶ大小の島々も、様々なを形で瀬戸内海の景観を織りなしています。本州側の工業地帯や港がある一方で、自然が残る島々の景観との調和が見られるのが銀河クルーズの魅力でもあるということを改めて感じました。
さて、20:00に銀河クルーズの旅はおしまいです。
いつ見ても豪華かつ立派な船ですね。また広島に訪れる機会があれば、また参加したいものです。
ビクティニ:実に最高な1日だった!熊本へ行くのが楽しみだw
ミュウ:でも、これからの天気がちょっと心配だね・・・
広島港フェリー乗り場のすぐ近くには路面電車の乗り場が隣接されています。
この時間になると広島行きの電車が発車を待つ一方で、さすがに回送になる電車も見受けられます。昼間はにぎやかである広島港は、夜になるとどこかシュールな雰囲気に包まれます。しかし、この日は夏祭りが催されているようです。
とまあ、タクシーで今宵のホテルへ送ってもらいました。
ということで、グランドプリンスホテル広島にて宿泊します。
噴水広場中央には厳島神社の大鳥居のオブジェが飾られています。
ビクティニ:さて、チェックインを済ませて部屋で休むとしよう
ビクティニポンチョのピカチュウ:そうだね
ミュウ:水族館も見たかった・・・
作者:今回は熊本旅行なので泊まったら九州の方へ向かいます
ビクティニ:明日はついに九州入りか・・・。いよいよ18きっぷを使うことになる
ビクティニポンチョのピカチュウ:でも、明日の計画だと、途中の新山口駅まで新幹線で行ってそこからは下関駅まで在来線、で門司港まで連絡船で行き、小倉から新幹線・・・
ビクティニ:せっかく18きっぷ持ってるのに新幹線・・・あそうか、そのまま広島から在来線で行こうとすると半日かかってしまうからでは・・・?
ミュウ:確かに熊本まで行くのに新幹線使わないと日が暮れそうだもんね・・・
作者:実は、久留米からあれに乗るために、15時位には久留米に到着しないといけないんだ。だから明日は基本的に移動するだけで終わると思う
みんな:・・・え?そうなの?どんな列車?
作者:それは明日になってからのお・た・の・し・み!
『厳島神社を参拝&銀河ナイトクルーズで夜の瀬戸内海を満喫』終わり