みなさん、こんにちは。
今回は、鹿児島の観光列車“指宿のたまて箱”に乗車し、本土最南端の駅といわれる“西大山駅”を見にいきます。
仙巌園からタクシーで鹿児島中央駅まで送ってもらいまして、ここから“指宿のたまて箱”という観光列車に乗車して指宿駅へ。そして、さらに先にある本土最南端の駅“西大山駅”まで行きます。
ビクティニ:さあ、鹿児島中央駅にやってきました。ここから『例の観光列車』に乗車します。
ところん:楽しみですね!
これから乗車するのは、鹿児島中央駅を11時56分発車の“指宿のたまて箱3号”指宿行きになります。
のりばは3番線から出発するようです。
ビクティニ:なるほど、次のいぶたま3号は3番線から出るみたい
ところん:では3番線へいきましょう
鹿児島中央駅の在来線ホームには、特急列車をはじめ様々な列車が停まっています。
これは特急『にちりん』などで使われている787系電車です。
鹿児島中央駅は、かつて『西鹿児島』という駅名でしたが、平成16(2004)年には九州新幹線が開通したことで、現在の駅名に変更されています。ちなみに、西鹿児島駅時代には東京や大阪へ結ぶ多くの寝台特急『はやぶさ』というブルトレ、博多から特急『つばめ』といった花形特急が行き交っていたのです。
3番ホームに白と黒の模様をまとった列車がやってきました。
これが“指宿のたまて箱”という鹿児島の観光列車です。
指宿のたまて箱は、“いぶたま”という愛称で親しまれ、JR指宿枕崎線の鹿児島中央~指宿間を1日3往復で運行されています。通常は2両編成で運行されていますが、繁忙期は3両で運行されることもあります。
これから乗車する指宿のたまて箱3号は11時56分に鹿児島中央駅を出発して12時48分に指宿駅に到着するという流れになります。ちなみに、この列車の種別は特急という扱いになります。
ビクティニ:これがぼくらが乗る『いぶたま3号』だ
ところん:おしゃれそうですね。乗車しましょうよ
★“指宿のたまて箱”乗車&本土最南端の駅“西大山駅”へ訪問の映像★
ここが“指宿のたまて箱”の車内です。
内装は『水戸岡デザイン』が施された、豪華なデザインになっています。
1号車には南九州産のスギ、2号車には客船やヨットにも用いられるチーク材が使用されています。
“指宿のたまて箱”は、言わずもがな浦島太郎に登場する“竜宮伝説”がモチーフされています。実は、指宿がその伝説発祥の地とされ、「黒髪だった浦島太郎が玉手箱を開けたら白髪になってしまった」というストーリーにあるように、片方が『白』、もう片方が『黒』の大変ユニークなデザインです。そして、我々が今着いているカウンター席からは、錦江湾の海が見えるようになっています。
今回は、2号車に乗車。
ビクティニ:お、車内に入った瞬間、かすかに木の匂いが・・・
ヤドキング:素晴らしい内装じゃな。ここから海が見えるようになっとろう?
ところん:なかなか洒落ていますね
サンドパン:お腹が空いた。そういえば、お弁当たのんでたっけ?
ビクティニjr:お昼ご飯も出るんだ~
“指宿のたまて箱”の楽しみといえば、車内で“指宿のたまて箱弁当”をいただくことです。
乗車する指宿のたまて箱の列車指定券&乗車券と併せてインターネットで、お弁当の注文をすると、指定された列車内で受け渡しができます。そして、『いぶたまプリン』とともに車内でいぶたま弁当をいただきます。
ビクティニ:これが例の『いぶたま弁当』だね!いただきます!
ところん:これは豪華ですね!いただきます!
ヤドキング:これは美味しそうじゃ!いただきます!
サンドパン&ビクティニjr:いただきます!
5人:おいしい!
指宿のたまて箱の車内からは、鹿児島湾(錦江湾)が眺望できます。
そして、車窓から海の景色を眺めながら食べる駅弁もまた格別です。晴れた日には大隅半島が見れることがあります。しかし、この日は曇っているせいか、水平線の向こうにかろうじて陸地が見えるぐらいでした・・・。
ビクティニ:錦江湾だ!きっとあの向こうには大隅半島が・・・
ところん:今朝フェリーで通ってきた鹿児島湾ですね
ヤドキング:ここは薩摩半島で、向かい岸が大隅半島じゃな
ビクティニjr:湖みたいな海!
サンドパン:曇り空だとなんとなく海の雰囲気出るぜ
錦江湾の車窓を眺めていると、沖合に大きな島が浮かんでいるのが見えます。
あれは『知林ヶ島』という無人島です。
あの島はいわゆる離島ですが、時期によって干潮になることがあります。この現象により『砂州』という砂の道が出現し、本土から知林ヶ島へ歩き渡ることができます。そのため、『縁結びの島』とも言われたりするそうです。
12時48分、指宿駅に到着。
ここがいぶたまの終着駅です。
指宿駅に到着後は、4号としてここで折り返して鹿児島中央行きになるでしょう。
ビクティニ:さて、指宿駅に到着だ。ここから西大山駅まで行きます
ところん:西大山駅はここから先にあるんですよね
ヤドキング:さよう、しかし西大山駅まで行く列車本数は少ないから、時刻表をよく見たほうがいいぞ
ビクティニjr:あっという間に終着駅だ
サンドパン:もっと乗っていたかったな・・・
指宿駅にて先程乗ってきた“指宿のたまて箱”と記念撮影です。
正面から見てみると、真ん中で白と黒に分かれています。また、近くには開聞岳があるためか、空はどんよりしています。ここまで来ると南国の雰囲気が一層に感じ取れます。
ビクティニ:いぶたま楽しかったなw お弁当美味しかったし
ところん:このあたりは火山が近いのか、空は曇っていますね
ヤドキング:この辺には開聞岳という火山があるからのう・・・
サンドパン:少し火山灰の匂いがするぜ・・・
ビクティニjr:いぶたまってシマウマみたいな色してるね
指宿駅の駅舎には、なんとイーブイフレンズが!
そう、指宿市はポケモンのイーブイとコラボしているのです。というのも、頭文字が『イブ』というシャレ(?)にあやかってコラボしているのだそう。ちなみに指宿市のどこかにイーブイやその進化系のブイズのマンホールがあるらしいのですが、結局見つからず・・・。
ビクティニ:お!こんな所にブイズたちが・・・。でも、みんな寝てるみたいだな。そっとしておこう・・・
駅前に出てみると、竜宮城の門がお出迎えです。
指宿市は『竜宮伝説』で有名ですが、実はこの先にある『長崎鼻』という岬が、浦島太郎が竜宮へ旅立った場所だと言われています。
そんな日本昔ばなしに出てくる『浦島太郎』の中で出てくる竜宮城の舞台として伝説のロマンが感じ取れますね。
ビクティニ:ここが龍宮城のまちなのね。いかにも昔話に出てくる浦島太郎って感じだ・・・
ところん:しかし、竜宮伝説の残るなんてすごいですよね!
さて、本土最南端の駅として名高い“西大山駅”へ訪問しましょう。
これから13:27発の普通列車枕崎行きに乗車し、西大山駅へ向かいます。
車両はキハ47系です。
指宿枕崎線の列車は、先ほど乗車した“指宿のたまて箱”の他にも快速『なのはな』や普通列車があり、指宿以南はすべて普通列車です。
ただ、指宿から先の枕崎方面はかなり列車本数が少なく西大山駅まで行く列車本数はなんと1日7本のみです。さらに枕崎まで乗り通すのにも1日6本と列車本数が限られています。
西大山駅へのアクセスは、もちろんクルマでも訪問はできますが、駐車スペースも限りがあるので、列車での訪問が望ましいでしょう。しかし、鉄道ファンである自分としては列車で訪問したほうが思い出に残るので、あえて列車で訪れるのが鉄旅としての流儀でもあります。
ビクティニ:さて、本土最南端の駅である西大山駅はもうすぐそこだ
ところん:ところで、車内はちょっと臭うのは気のせいでしょうか?窓もちょっと汚れているような・・・
ヤドキング:おそらく、開聞岳から出る火山灰で汚れとるのじゃろう。まあ、自然現象じゃからな。仕方がなかろうて・・・
ビクティニjr:古い列車だね。今どきこんな古い列車はあまり見ないね
サンドパン:そりゃ、昔の車両だからなw
ということで、本土最南端の駅である“西大山駅”へやってきました。
この駅は言わずもがなJR最南端にして日本の鉄道駅として最南端の駅です。
最南端というだけあっていかにも南国の風景が醸し出されています。そして、我々乗客を駅に残し列車は枕崎へ向けて西大山駅を後に去っていきました。背景に見える開聞岳と列車がなかなか良い構図です。
ただ、GWという時期もあってか、小さいホームには多くの観光客でごった返していて、すごいことにw 特に外国人観光客もいるので、なおさら混雑度がとんでもないことになりましたw しかもその外国人観光客が私に「写真を撮ってください」と英語で話しかけてきたので、とりあえず撮影に付き合うことに。まあ一応簡単な英会話はできるのでなんとか撮影はできましたw
西大山駅のホームからは、際限なく広がる畑の向こうに“薩摩富士”こと『開聞岳』が見えます。
そして、周りに生える熱帯植物も南国という風景を醸し出していて、まさしく“南の最果て”という風景にはぴったりです。
ビクティニ:ここが日本最南端の駅である『西大山駅』だ。まさに南国の果てにあるようなもの淋しい駅だね
ところん:向こうに開聞岳が見えますね!でも周りの人混みがちょっと気になりますが・・・
西大山駅は、北緯31度11分25秒 東経130度34分35秒に位置する無人駅です。
日本の東西南北の端っこにある駅は、最南端と最西端の駅は九州に、最東端と最北端の駅は北海道に存在します。
最南端の西大山駅の他に、最西端の佐世保駅。最東端の駅が北海道の東根室駅、最北端の駅が稚内駅があります。
西大山駅のすぐ近くには『中園久太郎商店』があります。
そこは鹿児島の土産品が売られているほか、漬物やお惣菜なども製造販売している明治45年創業の老舗です。
ここで売られている漬物は、桜島大根を輪切りにして酒粕で味付けした『さつま漬け』や、大根を長期間天日干しにしてかめ壺に半年以上漬け込み乳酸発酵させた400年以上の歴史があるという『山川漬け』は売られています。また、指宿産のマンゴーを使ったスイーツや種子島産の安納芋の焼き芋も売られています。
また、この売店では、『最南端の駅西大山駅訪問証明書』も購入でき、記念ノートも自由に記入できます。
今回は初めて西大山駅に来たということで、記念ノートに記入してきました。
ビクティニ:あ、記念ノートだ。記入していこう
ところん:いい記念になりましたね
西大山駅には、『黄色の丸ポスト』が設置されています。
売店で売られているオリジナルはがきと切手を購入することができます。はがき裏にメッセージや氏名・住所を記入して切手を貼り、『黄色い丸ポスト』に投函すると自宅にオリジナルの消印が捺印されて届きます。まあ、このような丸ポストは、観光地ではおなじみになりましたねw
西大山駅の駅名標と入り口のお花畑とともに記念撮影をしました。
最南端の駅に花壇はなかなか似合いますね。
売店で購入してきた安納芋の焼き芋と先ほどの“指宿のたまて箱”で購入してきた『いぶたまプリン』と一緒に西大山駅でいただきました。
ビクティニ:やっぱり観光列車で購入したプリンは美味しい。北海道のノロッコ号でもこんなのあったな
ヤドキング:いぶたまプリンと安納芋のコラボもなかなかいけるのう
ところん:これが安納芋ですか。甘くて美味しいですね!
14時半頃、かえりの指宿行きが入線してきました。
しかし、小さなホームに多くの観光客が押し寄せるせいで、列車はホーム手前で一時停止寸前で警笛鳴らしまくりですorz おかげでせっかくの最南端ののどかな雰囲気が台無しですが、まあ、GWだから仕方がないのでしょうか・・・orz
西大山駅を後にして、先ほどの指宿駅へ戻ります。
14:33 西大山駅を出発。
ビクティニ:バイバイ西大山駅!
ところん:なかなか南国あふれる無人駅でしたね。いえ秘境駅でしょうかw
14:52 指宿駅に到着。
我々が指宿駅に戻ってきた頃には、ちょうど“いぶたま”が隣のホームに停泊していました。
ビクティニ:あ、さっきの“いぶたま”だ!
ところん:これから鹿児島中央駅へ折り返すのでしょうね
指宿市は竜宮伝説だけでなく西郷隆盛と篤姫ゆかりの地でもあります。
今和泉島津家の別邸がある篤姫ゆかりの地で、幼少の篤姫が度々訪れており、屋敷のすぐ前に広がる海岸でよく遊んでいたということから、篤姫には思い出のある地だったといいます。
一方、『西郷どん』こと西郷隆盛は、温泉が大いに好きで、とりわけ指宿市の『鰻池』にある『鰻温泉』が特にお気に入りだったそうです。また、江藤新平との会談を行ったのもここ指宿で、西郷どんが江藤を見送ったりしたのも指宿港です。他にも指宿市には西郷どんに纏わるスポットが多くあるので、探したりしてみるのも面白いでしょう。
ビクティニjr:あ!西郷さんだ!
サンドパン:昔、薩摩藩の役人で大活躍した人だっけ?いかついね~
指宿駅の広場にあるあずま屋では、足湯も開放されています。
これは『指宿温泉』という九州を代表する温泉の1つで、泉質はナトリウム塩化物泉で、神経痛や筋肉痛、疲労回復などに効果があります。他に『砂むし温泉』も指宿の名物になっています。
ビクティニ:これが指宿温泉か。あ~最高♨
ヤドキング:いい湯じゃのう~♨
さて、指宿駅でレンタカーを借り、今宵の宿へ。
この日は『休暇村 指宿』に宿泊です。
明日は山川港からなんきゅうフェリーで大隅半島へ渡っていきます。もちろん、ここ休暇村にも指宿温泉の大浴場や露天風呂もあり、砂むし温泉もあります。
ビクティニ:みなさん、おまたせ!今日は『休暇村指宿』にて泊まります。
ヤドキング:待ちかねたぞ。3日間も奄美にいて更にフェリーでここまで来たからのう・・・
ところん:なかなかすてきなホテルですね。きっと夕食には美味しいものが出るんでしょうね
サンドパン:おお、めっちゃいいホテルだな。さすが!ビクティニの宿選びにはセンスがあるぜ
ビクティニjr:お兄ちゃん、さっそくチェックインしよう!
休暇村の中庭には、いかにも南国ムードが漂い、目の前には錦江湾が広がります。
ビクティニ:先日に泊まった奄美のばしゃ山村に似ているけど、ここもまたいい感じ!
ところん:ヤシの木や海の潮騒が心地よいですね・・・
ヤドキング:向こうには大隅半島がかすかに見えるのう
ビクティニjr:あしたは向こうの陸へ行くんだよね
サンドパン:この辺に港があってそこからあの陸へ行くフェリーが出てるらしいんだ。だから、明日はそのフェリーで上陸するかもな
休暇村の夕食も美味しかったです。
カツオのたたきに安納芋の天ぷらも出たり、お刺身やらカツオの炊き込みご飯やらで、その他鹿児島名物のグルメがメニューに出ていました。
5人:いただきます!
ビクティニ:美味しい!やっぱりカツオのお刺身がうまい
ヤドキング:やはり安納芋はおいしいのう
ところん:サラダもおいしいですよ!
サンドパン:天ぷらもうまいぜ!
ビクティニjr:味噌汁もおいしい
今回泊まった休暇村の部屋も、若干古いものの快適です。
ベッドも広いのでゆっくりできました。ということで、明日は山川港からフェリーで大隅半島を回ります。
ビクティニ:明日は大隅半島へ上陸することになるけど、まさかカーフェリーで行くことになるのかな?
ところん:だと思いますよ。調べた限りでは山川港からカーフェリーに乗船して根占港という所から雄川の滝や佐多岬への近道らしいですからね
ヤドキング:佐多岬という所もまた本土最南端らしいからのう
ビクティニjr:お船で向こうの島へ渡るの?
サンドパン:『島』じゃなくて『半島』な。あそこは確かに島のように見えるけど、実際は陸続きになってるんだ
作者:さて、明日は早いので、ぼちぼち寝ましょう。おやすみなさい
5人:おやすみなさい
『観光列車“指宿のたまて箱”に乗車&本土最南端の駅“西大山駅”を見物』終わり
To Be Continued
大隅半島へ・・・