みなさん、こんにちは。
今回は、奄美大島&鹿児島旅行記の最終回です。
最終日は、霧島神宮を参拝し、高千穂牧場へ行きます。
まずは、鹿屋市にある“鉄道記念館”へ訪問します。
かつてはここに昭和62(1987)年の廃線まで、鹿屋市をはじめ大隅地区における交通の便として支えてきた旧国鉄大隅線の歴史を今に伝えています。
入り口には、九州で活躍した電気機関車ED76形に装備されていた動輪が保存されています。
この動輪は1988年までED76-48号機に使用されていたものだそうです。
かつての鹿屋駅の駅構内図が残されています。
真ん中にホームがあって、駅舎はホームから離れた場所にあるのか、おそらく構内踏切で結んでいたのでしょう。駅構内に引かれた複数の側線を見る限り、当時はここに貨物列車が通っていたと思われます。
鉄道記念館へ来館すると入場券がもらえます。しかも、入場料もないので自由に見学ができます。
おまけに駅ノートもあるので、記念に書いてきました。
これは廃止寸前の大隅線を撮影した貴重な写真です。
1987年というだけあって、ちょうど国鉄からJR九州になろうとしていた間近で廃止になったんですね・・・。ということは、今のJR九州に大隅線は存在していないということになりますね・・・。
当時、大隅線が廃止になるというのを知って、多くの沿線民たちはその別れを惜しむ人も少なくなかったことでしょう・・・。
大隅線は、志布志駅からここ鹿屋駅を経由し国分駅を約98kmで結んでいた、旧国鉄の鉄道路線(地方交通線)です。
大正4(1915)年に開業し、当初は『南隅軽便鉄道』でしたが、のちに『大隅鉄道』、さらに鉄道省に買収され、後に国鉄大隅線となります。国鉄再建法の施工から1984年6月には第二次特定地方交通線に指定、さらに1987年3月14日に全線廃止となった路線です。路線地図を見る限り、大隅半島の内陸を走り、その西側は海岸線を走っていました。また、根占や佐多には鉄道が通っておらず、どちらかといえば鹿屋や垂水を通っていた感じです。全線単線および非電化で、いわゆる典型的なローカル線といった感じですね。
大隅線廃止時に使われた横断幕も時代を感じさせます。
大隅線には、D51やC57といったSLが走っていました。
SLが走っていた頃の大隅線は賑やかだったでしょうね・・・。
これは大隅線で用いられていたと思われる『スタフ閉塞』のタブレットと機械も展示されています。
『スタフ閉塞』とは、1つの閉塞区間(通常は駅間)で1つのみの通票(スタフ)を使用し、その通票がない列車は出発できないという定めによって閉塞を実現する信号方式の1つで、国鉄時代では『通票式』といわれていました。
これは、大隅線を走っていた『キハ20形』というディーゼルカーです。
主に普通列車として使われ、大隅線の廃止まで活躍しました。他にも、キハ58系やキハ40系などのディーゼルカーも走っていたようです。車番は『キハ20 441』です。
今、この車両が鎮座している場所には、かつての鹿屋駅構内の一部だったのでしょう。他に垂水市でも、かつて垂水駅のあった場所に『垂水鉄道記念公園』があったり、廃線跡には当時の距離標や勾配標なんかも残されていたりするようです。
車内は、ほぼ現役当時のままで保っています。
特に天井に設置された扇風機には、時代を感じさせる貫禄があります。当時は冷房がなかった時代で、窓を開けて空気を取り入れて扇風機の風を浴びたりしていたのでしょう・・・。
車内には、鉄道関係の本棚が設けられています。
とりわけ、惹いたのが蒸気機関車の写真が載っている本で、現役当時のSLたちが活躍する貴重な写真には、大変興味を持ちました。なるほど、九州には末期まで多くのSLが残っていたのが良く分かります。
車内には大隅線の歴史や各駅名一覧、SLやディーゼルカーの写真も展示されています。
館内には、大隅線の車両に使われていた鉄道部品の寄贈品も展示されています。右側の豚鼻形のライトはキハ20に使われていたものと思われます。
鹿屋駅に掲示されていた運賃表も展示されています。
鹿屋駅からだと、国分駅まで1200円、志布志までが540円、西鹿児島までだと1800円・・・
といった感じになっています。当時は新幹線の他に急行や寝台特急の運賃も設定されていたんですね・・・。
★鹿屋市街から霧島神宮へ★
さて、この日は鹿屋市街を出発し、霧島神宮へクルマを走らせます。
霧島神宮へは、鹿屋串良ICから東九州道(E78)に入り、宮崎方面へ進み末吉財部ICで下車。そこから上のGOOGLEMAP通りに一般道を延々と進みます。
鹿屋市街からクルマを走らせて1時間弱、霧島神宮エリアまでやってきました。
霧島神宮の入り口にある観光案内所にクルマを停めて、そこでレンタサイクルを借りて霧島神宮と高千穂牧場を回ります。
ビクティニ:さて、霧島神宮付近までやってきました。ちなみに、霧島神宮へ参拝後、高千穂牧場の方へも自転車で回ります
ところん:ここが鹿児島県で、高千穂牧場は宮崎県では?
ビクティニ:確かに県は違っていて、一見遠いように感じるけど、実は自転車で行けるほど近かったりするんだ。なぜなら、このあたりは県境に近いからなんだとか
ところん:なるほど
ということで、観光案内所にて電動自転車をレンタルしました。
これから霧島神宮に参拝し、高千穂牧場までサイクリングします。
そして、霧島神宮への表参道に建つ大鳥居が威風堂々しています。
ビクティニ:では、これから霧島神宮へ参拝にいこう
ところん:ここから霧島神宮へはすぐそこなんですね
ヤドキング:どんな願い事しようかのう・・・
ビクティニjr:とりあえず大谷選手がもっと頑張れるように祈ろう
サンドパン:おれは今年の夏こそ海に行けるように祈りたいぜ
ここは霧島神宮の境内へ続く表参道です。
奥の二の鳥居の先には霧島神宮があります。周りの林が尊厳な雰囲気を醸し出しています。
霧島神宮は、遠い神代のいにしえより霊峰高千穂峰に鎮座すると伝えられており、延喜式(927年)にも、日向国諸県郡霧嶋神社と記されています。
霧島神宮は、もともとは高千穂峰と御鉢の間、脊門丘と呼ばれる所にあったとされています。ところが、788年の御鉢の噴火で消失。この地には、現在、霧島神宮元宮として、鳥居と石碑が建てられています。その後、950年に、天台宗の僧、性空上人が高千穂河原に再興しましたが、1234年の大噴火によって社殿ならびに僧坊寺が消失しました。この地は、現在、古宮址と呼ばれ、現在でも祭典が行われています。
ビクティニ:ぼくは、能登や大井川鐵道の復旧作業が進むように祈ろう・・・
ヤドキング:わしはビクティニたちが楽しく暮らせるよう祈ろうかのう・・・
ところん:わたしは世界平和を・・・。特にウクライナのことを・・・
ビクティニjr:ぼくはもっと大谷選手を応援したい!
サンドパン:おれは夏に海を泳ぎたい!
表参道を歩くと展望所のある広場に出ます。
ここの広場から三の鳥居の方へ歩くと霧島神宮の社殿があります。
ここはかの有名な坂本龍馬と妻のおりょうさんが薩摩(鹿児島)に旅行で訪れた場所だと言われています。
ちなみに、ここの展望所からは桜島が見れることがあるそうです。
ビクティニ:3つ目の鳥居の先は霧島神宮だ。みんな、願い事決まったかい?ちなみにぼくは大井川鐵道と能登の復旧祈願
ところん:わたしは世界平和ですね
ヤドキング:わしはビクティニたちが安全に旅行が楽しめるよう祈ろうかのう
ビクティニjr:大谷選手・・・
サンドパン:海を泳ぎたい・・・
三の鳥居をくぐると、霧島神宮の境内・拝殿にやってきました。
柱や梁に施された朱色の漆塗り、唐破風に施された彫刻が立派なもので、いかにも芸術感があります。
この社殿は『勅使殿』といわれ、いわゆる霧島神宮の本殿です。正面五間、側面四間、入母屋造で、正面に一間の向拝をもつ大規模なものです。霧島神宮は、霧島山の中腹に鎮座し、高千穂山頂に向けるよう社殿が配置されています。現在の社殿は、鹿児島藩主によって正徳5(1715)年に復興されています。本殿・幣殿・拝殿は大規模な複合社殿で、登り廊下で達する一番高い場所にあり、その登り廊下の下にはここの勅使殿が建ち、この前方両側に門守神社が配置されています。
御主神は天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊 またの名を瓊瓊杵尊が祀られています。瓊瓊杵尊は、天照大神の孫、桓武天皇の曾祖父にあたります。
このような由緒ある神社には、多くの参拝者が訪れますが、この時期はGWということもあり、境内はかなり混んでいます。おかげで参拝まで20分ぐらいかかりましたorz
ビクティニ:(二礼二拍手一礼)能登と大井川鐵道の復旧が進みますように・・・
ところん:世界が平和になりますように・・・
ヤドキング:ビクティニたちが楽しく安全に旅行ができますように・・・
ビクティニjr:大谷選手がいつまでも活躍できますように
サンドパン:今年の夏も海へいけますように
勅使殿の破風に施された彫刻です。
日光東照宮や群馬の妙義神社に劣らず芸術的です。
また、建物自体も質が良く、丸彫り彫刻や絵画で装飾され、漆塗りに極彩色と朱塗りで仕上げられた豪華な仕様です。このように、本殿の規模が大きく、見えぬ内陣にも華麗に装うなど、国内における神社の本殿としては全国的に珍しいものと思われます。
また、正面向拝の龍柱の彫刻は薩摩藩独自の地方色が見られるため、南九州の社寺建築を代表する建築群として非常に価値の高い建造物であることから、国宝に指定されています。
霧島神宮を参拝した後、高千穂牧場にも足を運んできました。
高千穂牧場は宮崎県にある観光牧場ですが、意外なことに霧島神宮とは近い場所にあるのです。しかも2km弱しか離れていないこともあってか、霧島神宮から自転車で行けるほど近い場所にあるため、気軽にサイクリングとともに牧場も楽しむのも乙なものです。
ビクティニ:ここが高千穂牧場だね。ここが宮崎県にあるなんて不思議・・・
ところん:さっきまで鹿児島県でしたもんね・・・。どうやらこの牧場は鹿児島県と宮崎県の県境にあるようですね
高千穂牧場の園内マップはこんな感じです。
入園料は無いので、誰もが気軽に牧場気分が楽しめます。
園内はとても広く、所々に設けられた放牧場も広いです。高千穂牧場といえば、市場のスーパーやコンビニなどで『高千穂牧場の牛乳』が販売されているのをよく見かけることがあるのですが、高千穂牧場で育った牛たちが、これだけ広い放牧場のおかげでストレス無く育てられているということが伺えます。
ここは霧島連山の麓に位置し、ホルスタイン・ジャージー・ガンジーなど約100頭ものの乳牛や30頭ものの羊が飼育されています。
この牧場は、市場に出るほど有名な牧場ですが、意外なことにその歴史は新しいです。
昭和59(1984)年のこと、南日本酪農協同株式会社の酪農部門にあった家畜飼養部門を有限会社高千穂牧場として分離したことから始まります。
そして、平成元(1989)年に現在の場所へ牧場が移転、さらに平成3(1991)年には『高千穂牧場』がオープンし、酪農事業を主体とする体験型の観光牧場として現在に至っています。
高千穂牧場で行われるGWのイベントのインフォメーションです。
乗馬体験をはじめ、羊の毛刈りショーや乳搾りの他に、アイスクリームやバター作りなど、体験メニューが豊富です。最近では11頭の仔羊が産まれたようですね。
放牧場には多くの羊が放し飼いにされています。
バックの高千穂連山とのんびり草を食べる羊の風景はなかなか絵になります。
牧場内にある『動物ふれあいランド』では、間近で羊やヤギなどの動物たちとふれあったり、見たりできます。
遠くから見る羊たちや高千穂連山を眺めながら、のんびりとした牧場風景を楽しむのもまた九州の自然ならではの楽しみ方です。
ビクティニ:あ~、癒やされるな~。のんびりとした牧場の風景に心が洗われる・・・
ところん:羊さんたちものんびりしていていいですね
ヤドキング:のどかじゃのう・・・
サンドパン:山の風景も悪くないな
ビクティニjr:お山の風景と羊さんだね
牧場の園内にはヤギたちが飼育されています。
寛いだり歩き回ったりするヤギたちが無邪気でいいものです。
高千穂牧場にはちょっとした足湯スポットがあり、そこで昼食にしました。
足湯に入りつつ、花畑や高千穂連山を眺望できます。足湯のある観光牧場はなかなか無いですね。
5人:いただきます!
牧場から展望台へ登り、そこから高千穂連山を眺めてみました。
この日は晴れており、雲に被れながらも、高千穂連山の素晴らしい絶景が楽しめます。
山麓ののどかな風景と背景の山々、そして晴れ渡った大空がいい風景です。
ビクティニ:美しい景色。まるで故郷に帰ってきたかのよう・・・。昔、東北にいた時の田舎の原風景を思い出す・・・
ところん:九州の景色には素敵なものがありますね
ヤドキング:素晴らしい絶景じゃ
ビクティニjr&サンドパン:きれいな景色だ!
高千穂牧場で生産されている牛乳は、こちらの製乳工場で作られています。
ここでは、牧場で搾乳された生乳を製品として出荷するにあたり、成分や風味、細菌数などを検査します。生乳を殺菌処理した上で、普通の牛乳はもちろん、チーズやバター、ヨーグルトなどの乳製品を製造したりしています。
これで市場に『高千穂牧場』のブランド製品が流通しているのですね。
この牧場で体験できるメニューのうち、いろいろ体験できます。
今回は『バター作り体験』の選択しました。
体験自体はとても簡単です。
とりあえず、スタッフの指示のもとバター作りを行います。まず、容器に入った生乳と氷水を用意します。そして、その容器には生乳が入っています。
ビクティニ:バターを作るには、まずシェイクするんだっけ?
ところん:そうみたいですね・・・。とりあえずやってみましょう!
用意ができたら、容器に入った生乳を激しく上下にシェイクします。
こうすることで、遠心分離によって牛乳と乳脂肪分に分離されます。その乳脂肪分35~40%が『バターの原料』として使われます。ちなみに、乳脂肪分にもよりますが、200グラムのバターを作るためには、約4.2~4.4リットルほどの生乳は必要になるそうです。
ビクティニ:1・2・1・2・1・・・・上下に振るのはなかなか大変・・・バターってそういう感じで作ってるのか・・・
ところん:実際は生産する時、機械を使うんと思うんですけどね
シェイクした後、容器に入っていた生乳は『牛乳(バターミルク)』と『乳脂肪分』に分離されているのが確認できます。
この容器に入っている塊のようなものこそ『乳脂肪分』で、いわゆる『バター粒』といわれる成分です。これが『バターの原料』になります。ちなみに分離された牛乳はその場で飲んでもOKです。
この後、『撹拌』と言われる工程があり、これはバター作りにおいて一番重要な工程です。いわば、完全にバター粒の脂肪球を凝集させ、大豆ぐらいの大きさのバター粒とそれ以外の成分に分けます(これを『チャーニング』という)。
ビクティニ:なるほど、こういう感じでバターを作っているのか
ところん:生乳に含まれた『乳脂肪分』がバターとして使われるんですね・・・
分離したバター粒を冷水でかき回すようにして水洗します。
こうすることで、残りのバターミルクを落とし、バターの風味を良くし、バター粒の硬さを調節できるのです。
ということで、バターの完成です!
バターは市場ではよく売ってたりするので、買い求める分には簡単に手に入るものですが、やはり自分の手で作ったバターは一味違いますね。
ビクティニ:うまい!これぞ本物のバター!
ところん:やはり本場は違いますよね!
雄大な高千穂の自然の中での乗る馬もまた牧場気分を盛り上げてくれます。
ビクティニ:まさに牧場気分!
ところん:遠くに高千穂連峰が見えますね
霧島神宮の観光案内所に戻り、レンタサイクルを返却後、しばらく近くの足湯で寛いでから空港へ出発します。
観光案内所のすぐ近くにある足湯では、霧島温泉を気軽に楽しめます。
ビクティニ:霧島温泉も快適!
ところん:足湯もいいですね
この日は最終日ということもあり、夕方ぐらいまで空港へ移動し、レンタカーを返却しました。
そして、空港にて飛行機の受付を済ませます。
飛行機の出発までまだ時間があるので、しばし足湯で寛ぐことに。
ビクティニ:空港にも足湯があるとは。鹿児島って太っ腹なぐらいいいとこかもね
ヤドキング:空港の足湯もええのう・・・
飛行機に乗り前に、最後の夕食として空港内のレストランで黒豚のとんかつをいただきました。
実をいうと鹿児島に来たら黒豚かうなぎを食べたかったのですが、なかなか食べる機会がなかったので、鹿児島空港では最後の最後で黒豚のとんかつをいただくことが出来て感激でありました。
ビクティニ:おお、これが鹿児島名物の黒豚のとんかつだ。いただきます!・・・美味しい!
ヤドキング:うまいのう!鹿児島に来たらこれ食わずでは帰れん
ところん:おいしいです!
ビクティニjr:とんかつおいしい!
サンドパン:うまいぜ!さすが鹿児島!
さて、ぼちぼちかえりの飛行機の時間が近づいてきたので、荷物検査を通過して帰りの飛行機JAL652便で関東へ帰ります。
ビクティニ:この回をもって『奄美大島&鹿児島旅行記』はお開きになります。みなさん、最後までご覧いただき、ありがとうございました!
ところん:とっても楽しかったです!
『鹿屋市鉄道記念館見学&霧島神宮と高千穂牧場へサイクリング』おわり
奄美大島&鹿児島旅行記 2024GW篇
THE END