皆さん、こんにちは。
前回は、“愛の国から幸福へ”というキャッチフレーズで有名な旧愛国駅を紹介しましたが、今回はキャッチフレーズはそのままながら、“幸福駅発”という新しいキャッチコピーも持つ駅『幸福駅』を観ていきます。
この駅跡でも前回紹介した旧愛国駅と同様に“愛の国から幸福へ”というキャッチフレーズが付けられています。どうやら、廃線後に『交通公園』として整備されているようです。また、平成25(2013)年に駅舎を建て替えたようです。
公園内に入ると2両のキハ22形ディーゼルカーが展示されています。前回の旧愛国駅では9600形蒸気機関車が展示されていましたが、こちらの旧幸福駅ではディーゼルカーが展示されているようです。広尾線における車両の概念としては、9600形は貨物列車で使われていた機関車で、こちらのキハ22形は旅客車両として活躍していたものです。それぞれ用途が違うとはいえ、いずれも広尾線で活躍していた名残でもあります。
ミュウ:あ、なんか古い車両が置いてあるよ!
ビクティニ:あれは『キハ22形』っていうんだよ。キハ20系の寒冷地向けの車両なんだ。
作者:そういや、昔は八高線や川越線が電化されるまえはこんな車両が走っていたというのを父親から聞いたことがあるような気がするなあ・・・。
ビクティニ:キハ22形はこんなに古いんだね・・・。
作者:確かこの車両の製造年が昭和30年代半ば(1960年頃)に造られていたはずだから、かれこれ50年は経つかな・・・。
ミュウ:こんなに昔の車両だったんだ?!
ビクティニ:どうやらそうみたい・・・。・・・っていうかこの駅跡もさっきの愛国駅みたいに線路の一部が当時から残っているのか・・・。
前回に訪れた旧愛国駅には周辺に住宅に囲まれた環境でしたが、旧幸福駅の周辺は完全にだだっ広い畑と林に囲まれています。というか、周りの景観から見てみると、まさに心象的かつ不思議と癒される風景です。
ビクティニ:この景色は最高に美しい!まるでアニメ『銀河鉄道の夜』に出てくるような不思議な景色だ。
ミュウ:その台詞は美瑛の時に聞いたけど、たしかに景色が最高だよ。
ホーム自体も旧愛国駅では立派な広いホームと植え込みがありましたが、旧幸福駅のホーム自体は木材で出来ており、林に囲まれた鬱蒼な環境にあります。ベンチや駅名標自体も当時のままのようです。
ビクティニ:さっきの愛国駅は立派なホームだったのに、ここのホームは北海道ならありそうな「駅のようで駅という概念すらない、本当に最低限の乗り場しか無い」といういわゆる『仮乗降場』みたいな感じ・・・。
ミュウ:確かに木で出来てるもんね・・・。
作者:さっきより狭いし、さっきの愛国駅よりホームが高く感じるのは気のせいかな・・・?
この駅跡も先ほどの旧愛国駅と同様に昭和48(1973)年3月の旅番組で紹介されたのが話題となり、愛国駅から幸福駅の切符こそ“愛の国から幸福へ”というキャッチフレーズで有名になったのです。また、この駅をテーマにした曲がヒットするなど大きな話題を呼びました。ちなみに、この地域はもともと『幸震』という地名だったようですが、福井県からの移住者が多かったことから、上の字を一つずつ取って『幸福』と言われるようになったといいます。その縁起の良さから、そのまま『駅名』として名付けられることとなったのです。
公園内に保存されているキハ22形の車内を見てみます。車内は現役当時のままで、天井に設置された扇風機もそのまま残っています。やはり50年前の車両ということもあり、一部劣化している箇所もあります。また、寒冷地向けということもあり窓も『二重式』になっているようです。
ミュウ:小樽でもこんな車両あったね。
ビクティニ:こんなに年季が入っているんだね・・・。まるで昭和の世界にタイムスリップしたかのようだ・・・。車内は現役当時のままで残っているのね。なんかローカル線の旅をしているみたい・・・。
シャワさん:なんか列車で旅をしている気分だ・・・。
ゴンベ:結構古めかしいんだべ~。まさにローカル線という雰囲気だべ~。
ミュウ:昔は、広尾線で活躍していたんだね。
ビクティニ:広尾線が廃止になったのは1987年2月2日だったから、国鉄が民営化(JR北海道になる)する前なんだね。
車窓から眺めてみると、まるで本当にローカル線の旅をしているかのような感覚です。北海道の原風景の中を駆け抜ける現役時代のディーゼルカーを想像したくなりますね・・・。
ビクティニ:車窓から眺める原野の風景が良いよね。本当にローカル線の旅をしているみたい・・・。
ミュウ:タイムスリップしたみたいだよね。
旧幸福駅は縁起の良い駅(スポット)ということもあり、『幸せの鐘』も設置されています。
ミュウ:きみとは永遠の友達だよ。
ビクティニ:これからも仲良く旅に出かけようね。
この駅跡も“恋人の聖地”になっています。恋愛にはおすすめのスポットです。この駅をスポットに結婚式が行われていたりすることもあるようです。もし、結婚したらこの駅で結婚式をしたいものです。
この駅跡も旧愛国駅と同様、たくさんの切符が貼ってあります。この駅も「幸福ゆき」なのは同じですね。愛国駅の駅舎は当時のままで立派なものでしたが、こちらの駅舎は木造駅舎になっています。また、駅名の文字も筆書きで書いてあるのは意外と武骨ですね。
ビクティニ:この駅跡もたくさんの切符で貼ってあるよ。
ミュウ:よっぽど縁起が良いんだね。
ゴンベ:キレイハナちゃん・・・きみを幸せにしてみせるっぺ!
キレイハナ:私も・・・あなたと幸せにするわね・・・。
旧幸福駅では、愛国から幸福の切符が売られています。この駅跡自体がどこぞの神社みたいなスポットでもあったりしますね。
幸福ゆき切符は実質ハガキなので、切符ハガキの裏側に住所や氏名を書いてポストに投函すると、幸福駅の消印がもらえます。ちなみに、私はせっかく縁起のいいスポットに来たので、その切符ハガキを自宅に飾ろうと思い、ポストに投函しました。
キーホルダーも縁起が良さそうです。また、私自身も鉄道ファンということで、一生に一度は訪れてみたかったんです。広尾方面はえりも岬に続いているんですね・・・。
大きな駅名標もありますが、撮影ボードになっています。
ビクティニ:ここにいると本当に幸せな気分だ。
ミュウ:ぼくもだよ。
作者:この駅にいると結婚できる気がしてきた・・・。
ビクティニ:ちょうどおやつを食べようと思ってたら、いちご大福が売ってたので、頂いたよ。
ミュウ:ぼくにもちょうだい。
ゴンベ:ワシにも~!
周辺のマップです。かつては帯広から中札内村、大樹町、広尾町に鉄道が引かれていたのかがよく分かります。帯広から広尾まではそれなりに遠いんですね。まりも岬までは流石に遠いとは思いますがね・・・(^^;
ということで、そのまま道東方面へ向かいます。
★旧幸福駅から釧路までのルート★
※実際には音更帯広ICから先は本別町・阿寒IC経由で道東道を利用しています。
ということで、幸福駅から車で約2時間半・・・。釧路に到着です。そして、釧路プリンスホテルにチェックインしました。
ビクティニ:やっぱり北海道は広いんだね。
ミュウ:運転お疲れさま。
作者:本当に長かった・・・。ありがとう。
ビクティニ:明日はいよいよノロッコ号だ!
ミュウ:川下りも楽しみだよ。
ゴンベ:とうとう道東に来たんだべ。
シャワさん:釧路湿原も素敵だろうな。
Vポンチョのピカチュウ:これから台風大丈夫かな・・・?
★おまけ★
・・・続く!