皆さんこんにちは。
今回は世界自然遺産に登録されている『知床半島』までドライブします。
長かった網走監獄の見学が終わり、いよいよ知床半島へ進んでいきます。しかし昼食がまだなので、途中の北浜駅で昼食休憩します。
まずは、知床へ向かう途中で北浜駅に立ち寄ってみます。
釧網本線にある北浜駅は、『流氷に一番近い駅』として親しまれています。
駅舎自体も開業当時のまま原型を保つ木造駅舎がいかにもレトロな感じで、様々なドラマや映画のロケ地にも使われているのだそうです。
ビクティニ:ずいぶん古い駅だね・・・。まるで最果てにいるかのよう・・・。それに5月なのに寒く感じるのは、やはりよっぽど北の方にいるってことだよね。
ミュウ:風も結構強い・・・。
入り口の看板も所々錆びていて、長年使われてきた貫禄が感じられます。
少なくとも昭和30年代から使われてきたものと思われるでしょう・・・。ちなみに、北浜駅は元からこの名前だったわけではなく、『濤沸(とうふつ)』と呼ばれていましたが、既存の駅名と紛れやすく、同音の地名が他にも多いことから、混同を避け別の名前で駅名を変えます。それは、『北見の浜にあたる』として『北浜駅』という名前になったのです。
駅舎内は、あちこちに多くの切符や手紙、名刺、写真などが数多く飾られています。まるでどこかの廃駅で見た光景ですね・・・。ここにやってくる列車の本数は、やはり1日7往復しかありません。特に網走方面への列車は、11時台の次が・・・なんと夕方の17時まで、つまり日中は6時間も列車が無いのです!
この駅にはカフェレストランも併結されていますが、列車で来るのにはあまりにも本数が少なすぎるので、訪れるのなら直接クルマで来る方がいいのかもしれませんね・・・。というか、列車本数の少ない駅でカフェレストランがあるのは、列車で訪問というよりドライブインのごとく立ち寄る感覚ですね。
駅舎から扉をくぐると、すぐにホームへ出ます。北浜駅は、小さな無人駅なので、改札口はおろか切符券売機すらもありません。駅舎に飾られたホーロー駅名票や筆文字のような文字で書いた看板、そして古くから残る木造駅舎・・・。まさしく北海道ならではのローカル駅舎ですね。ブルーシートに巻かれた機械(?)はおそらく除雪に使うための機器と思われます。
ホームの目の前には、オホーツク海が広がっています。
それもそのはずこの駅は『オホーツク海に一番近い駅』ということもあり、北の湖と寂れた木造駅舎がいかにも『最果ての駅』としての雰囲気が醸し出されています。さらに『流氷に一番近い駅』といわれているのも、冬になると流氷が立ちどころに見られるようになるからなのです。
ビクティニ:流氷が見られるとまた景色もきれいだけれど、今は流氷が見られないから、ちょっと物寂しい・・・。
ミュウ:それに風も強いから寒いかも・・・。
駅舎の横にある展望台に登って知床半島方向を見てみましょう。
オホーツク海の向こうには知床半島があり、その半島にそびえる山々が見えるのは『知床連山』です。知床連山は、右側から見て『斜里岳』、『海別岳』、『遠音別岳』、『羅臼岳』、『三ツ岳』、『硫黄岳』、そして知床半島の一番奥に『知床岳』がそびえ立っています。我々がこれから向かうであろう知床半島のウトロまではここからだと、まだまだ距離がありそうです・・・。
網走方面です。ここから海岸沿いに行くと能取湖やサロマ湖、湧別町、紋別市などがあります。もし訪問時期がもう少し早ければ流氷が見れたのかもしれません。また、天気がいい日には夕日や朝日が見れるので、夕日の北浜駅も見てみたいものです。
北浜駅に併設されているカフェレストラン『停車場』でレトロな駅舎の雰囲気を楽しみながらお食事ができます。
カフェの椅子はかつて釧網本線や石北本線などで活躍したと思わしき旧型客車の座席が使われています。また、床や天井には網棚、転轍機、サボ、機関車のプレート、タブレットなど、様々な鉄道部品が数多く飾られています。しかも、窓際のテーブル席には天井に網棚が配置されていて、あたかも列車に乗車している感覚でお食事ができるという鉄道ファンならとても喜ぶお食事スポットです。
★興味のある方はこちらからどうぞ★
HOME | オホーツク海に一番近いJR北浜駅・喫茶「停車場」【公式】
『停車場』のメニューには名物の『停車場ランチ』をはじめ、カニラーメン、カレーライス、オムライス、パスタなどがあります。昼食にはカツカレーをいただきました。これだけ鉄道グッズに囲まれた雰囲気のあるレストランで食事をしていると、まるで食堂車で食事をしているようです。窓越しには釧網本線のホームとオホーツク海が見えます。もっとも釧網本線の列車本数が少なすぎるので、昼食時に列車が見れることは無いのでしょうが・・・。
ビクティニ:レトロな駅舎で鉄道の雰囲気を感じながら食事ができるなんて、夢みたいだ・・・。いただきます!・・・うまい!
ミュウ:ここにある鉄道グッズはみんな当時物なんだろうね。美味しい!
シャワさん:たまにはカツカレーもうまいよな!
にょろもう:落ち着くし、おいしい。
ゴンベ:うまいっぺ!流氷も見れたらもっといいっぺ~。
北浜駅で昼食休憩後、国道244号で斜里方面へ進んでいきます。さらに国道334号と合流してウトロ方面へ進みます。
★北浜駅から知床ウトロまでのルート★
国道334号線に入ると、知床半島の海岸線に入ります。進行方向左側に広がるオホーツク海を眺めながら淡々と続く道をドライブするのが楽しい気分になります。
北浜駅からクルマを走らせて約1時間弱・・・。『オシンコシンの滝』に到着しました。
斜里からクルマでウトロ方面へ向かう国道334号線の途中にあります。
『オシンコシンの滝』は、水の落下が途中で二つに分かれていることから、別名『双美の滝』と言われており、『日本の滝百選』にも選ばれています。この滝はチャラッセナイ川(アイヌ語でチャラチャラ滑り落ちる水という意味)の河口付近に位置し、高さは約50メートルあります。『オシンコシンの滝』は、アイヌ語で『オ・シュンク・ウシ』からなり、『川下にエゾマツが群生するところ』という意味から、その名前が由来になっています。
また、オシンコシンの滝の駐車場には売店があり、中には珍しいものが売られているので、興味深いものもあるのかもしれません。
オシンコシンの滝から大きく流れ落ちた水がオホーツク海へ悠々と流れていきます。海げ流れる小川の周りの岩には苔が生え、周りの草木もいかにも原生の植物を思わせます。
オシンコシンの滝の近くまで行って見てみましょう。
滝の麓にいると、まさに水しぶきが身体に掛かるほどダイナミックなスケールです!
知床(ウトロ)の入り口にある滝とはいえ、十分に知床の自然の中にいることが実感できます。そして、海岸沿いを流れる滝としては珍しく、しかも大規模な大きさの割には駐車場から近い場所にあるのも珍しいのではないでしょうか。
ビクティニ:ずいぶん大きな滝だ・・・。華厳の滝よりすごいかもね。
ミュウ:こんなに近くで見れるんだ。
シャワさん:すごい水しぶきだけど、水タイプの俺には気持ちいいぜ!
にょろもう:ちょっと寒いけど、涼しいよ~。
オシンコシンの滝からしばらくクルマを走らせていくと、ようやくウトロの街並みまでやってきました。
ここが世界自然遺産『知床』の観光拠点『ウトロ』となります。
ウトロの街並みは斜里市街地から約50kmほど離れた場所にあり、クルマで40分ほどで行けます。また、知床斜里駅からは路線バスも出ています。ただ、ここまで来る路線バスの本数は少なく回れる箇所も限られてくるので、知床の自然をじっくり満喫したいならばレンタカーを借りるか自家用車で回る方が望ましいかと思われます。しかし、札幌からクルマでここまで移動するとなると、移動だけでも丸1日は掛かってしまうという覚悟は必要かもしれません・・・。
ウトロは、漢字で書くと『宇登呂』となり、アイヌ語で言う『ウトゥルチクシ(その間を我々が通る場所)』という意味からなっています。また、ウトロには漁港があり、オホーツク海でとれたサケやマス漁が盛んに行われ、観光では観光船やクルーザーで知床岬方面へのクルーズの船着き場にもなっています。
ウトロはオホーツク海に面した環境に位置しているため、『海洋性気候』となっています。これは他の地域と比べると冬とはいえども、冷え込みが弱く、比較的温暖で、過去最低気温は-21℃と比較的高いのです。真夏でも涼しい場所ですが、実は国内において特に気候の変化が激しい場所であり、フェーン現象によって天候や季節、時間帯によっては暑くなったり寒くなったりすることが多かったりするのです。そのため、気候によっては春や初夏になっても内陸の山岳部には雪が残っていたり、あるいは5月でも雪が降ってきたりするのもザラだったりします。また、フェーン現象によって生じる風向きによって気温が乱高下を起こしやすく、どんな季節でも真夏と冬の気候が混同することも珍しくないそうです。ですので、知床をドライブする際は事前に当日の天気や注意報などの情報をよく確認した上で行かれたほうがよろしいかと思います。
天気が次第に悪化してきたので、早めにホテルでチェックインの受付を済ませました。本来は夕方に観光船でオホーツク海や知床半島のクルーズを楽しむ予定でしたが、この日は天気が悪かったので、網走監獄やオシンコシンの滝を観てから宿泊先のホテルに入るという形になりました。ということで、明日は知床観光船や知床峠、知床五湖を回りたいと思います。
ビクティニ:いきなり天気が崩れるとは思わなかったな・・・。やっぱりオホーツク海側にいるから天気が変わりやすいんだろうね・・・。
ミュウ:さっき北浜駅やオシンコシンの滝にいた時は風も強かったもんね・・・。
知床のホテルに出る夕食には、北海道ならではの食材がふんだんに使われています。和洋折衷な料理をはじめ、海鮮ものやお寿司、カニなどが出たりするのも知床ならではです。
ビクティニ:北海道といえばカニがおいしいよね!いただきます!うまい!(煉獄さん風)
ミュウ:温泉も気持ちよかったし、お刺身も美味しいよ!
ゴンベ:もうお腹が空いたっぺ、いただきますだ~!ガツガツ・・・うんめだー!
シャワさん:知床のご飯はとてもうまい!やっぱり育つところが違うんだよなあ。
にょろもう:美味しい!
ビクティニ:今日は網走監獄とオシンコシンの滝を観てきたけど、網走監獄って五つに伸びた舎房があるだけでなく、農園監獄だったのは初めて知ったよ。
ミュウ:明日は遊覧船に乗って知床五湖を探検に行くんだね。リングマに出くわさないかちょっと心配かも・・・。
シャワさん:リングマはいないと思うけど、あそこはヒグマの生息地だからな。知床五湖には『地上遊歩道』があるはずだから、そこに入るためには、事前にレクチャーを受けないといけないからな。後は、遊歩道を散策する時は、何か音が出るものを持っていった方がいいかもな。
にょろもう:でも、あそこは湖があるから涼しくて快適かもね。
ゴンベ:明日も美味しいものが食べられるといいっぺ。
作者:え~っと、明日は知床峠へ行く道は開通するはず。でも、通行時間が9時半~16時までか・・・(明日の旅行日程の計画中)。
『GW道東紀行3日目後半』終わり
4日目へ・・・。