ビクティニと昔ロマンのブログ

好きなポケモンと旅行に出掛けたり、鉄道名所(景観路線や歴史ある鉄道スポットなど)スポットめぐりや風光明媚な鉄道旅、日本の観光地の歴史や景観めぐりなどを紹介するコーナーです。よろしゅうお願いします。

いすみ鉄道のレストラン列車ツアーに参加してきました。

皆さん、こんにちは。今回はいすみ鉄道で開催されている『レストラン列車』に参加してきました。

いすみ鉄道でレストラン列車を始めたのが平成25(2013)年のことで、レストラン列車の車両としては基本的に『キハ28形ディーゼルカー』が使用されています。キハ28形は、かつてほぼ日本中で活躍していたディーゼル急行の代表格ともいうべきである『キハ58系』の一部になっています。いすみ鉄道で活躍しているキハ28ー2346JR西日本で活躍していたもので、平成24(2012)年8月27日に鳥塚社長のブログにて譲渡が決まり、いすみ鉄道に入線する際、往年の国鉄急行色に塗装変更した上で導入されました。また、先行導入されていた『キハ52形ディーゼルカー』も平成22(2010)年付で大糸線から引退したキハ52ー125観光急行列車として運行されるのを目的でいすみ鉄道に導入されています。そして、いすみ鉄道の社長を務めていた元社長はNPO法人『おいしいローカル線をつくる会』に任命されています。

 

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いすみ鉄道の入り口 大原駅

いすみ鉄道は大原駅上総中野駅26.8㎞で結ばれています。いすみ鉄道はかつて『旧国鉄木原線』として昭和5(1930)年4月1日に敷設されました。当初はガソリンカーで運行され、戦後にレールバスや蒸気機関車による汽車が活躍しました。そして、国鉄末期の昭和56(1981)年には第一次特定地方交通線に指定され、JRになった後の昭和63(1988)年3月24日にJRから廃止になりましたが、後に『いすみ鉄道いすみ線』として再スタートを切っています。

 

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新型の旧型気動車?!
いすみ鉄道の普通列車としては、一般的に『いすみ300形』『いすみ350形』など形式の冒頭に『いすみ』の文字が入ったものが使用されていますが、中には冒頭に『キハ』がついた往年の旧型気動車を模した新型気動車も走っています。

 

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デンタルサポート大多喜駅
さて、今回予約した『レストラン列車』は大多喜駅にて予約の確認を受けます。大多喜駅ではいすみ鉄道の本社のある駅で、駅周辺には城下町大多喜城の最寄り駅になっています。ちなみに、『レストラン列車』のツアーに参加する際、時期が時期ということもあり、PCR検査を受けた上での参加となりました・・・。

ビクティニ:さあ、レストラン列車の旅のはじまりだよ。

ミュウ:楽しみだね。

 

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レストラン列車の乗車券 いすみ鉄道のフリーきっぷ他

ということで、『レストラン・キハ』の申込みをしてきました。工程としては、11:37に大多喜駅を出発し、大原駅へ向かいます。大原駅でしばらく停車した後、上総中野駅まで向かい、14:06に大多喜駅へ戻ってくるというピストンみたいな感じになっています。フリーパスの写真は、当時の国鉄木原線を走っていたC12型蒸気機関車の汽車なんですね。

 

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いすみ鉄道の国鉄型気動車 キハ28形
今回乗車する『レストラン列車』として使用される車両は、こちらの国鉄急行型ディーゼルカー『キハ28』になります。この車両は『キハ28-2346』というもので、昭和39(1964)年に製造されたものなんだそう。

ビクティニ:1964年ということは、昭和の東京オリンピックが行われていた年に製造されていたんだね。

ミュウ:もう50年以上も昔のやつなんだね。

 

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いすみ鉄道の国鉄型気動車 キハ52形
そして、併結されているもう1つの気動車は『キハ52ー125』になります。こちらは平成22(2010)年に大糸線で活躍した後、いすみ鉄道に譲渡されました。この車両は比較的勾配のあるローカル線を主に活躍していたものです。こちらもキハ28と同様、観光列車あるいは動態保存車として運行されているのです。今で言う一度引退したSLの動態復元みたいなものですね。

 

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国鉄急行ディーゼルならではのサボなど
また、国鉄型の車両なら見ることの出来たサボ号車番号の札などもいかにも往年の国鉄車としての風格を醸し出しています。

 

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『レストラン・キハ』のテーブル席

11:37大多喜駅を出発。さあ、いよいよ待ちに待った『列車の中で食事ができる』というコンセプト『レストラン・キハ』の車内になります。

テーブルにはナプキンやパンフレット、グラスなどが配備されています。かつての寝台列車やブルートレインなど食堂車のあった列車では、列車の中で食事ができましたが、今ではブルートレインなどの寝台列車が次々と廃止となり、現在列車の中で食事ができるのは、『いすみ鉄道のレストラン列車』がその1つになります。ちなみに、『消毒済み』の表札があるのは、やはり例の病気の影響と思われます。

 

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前菜

レストラン列車のツアーに参加すると、いすみ鉄道の社長や社員からの挨拶があり、またレストラン列車のスタッフの方々からの挨拶もありました。

挨拶が終わると、前菜が配膳されます。前菜は確か房総の野菜を使った漬物のようなものだったかな?食材は房総の自然の恵みを活かしたものが使用していると思われます。こんな経験をしたのは、昔に函館までブルートレイン『北斗星』の食堂車で食事をした時以来です。今回の『レストラン列車』を運営しているのはもちろんいすみ鉄道の企画かと思われますが、料理の提供は、千葉県茂原市にあるフレンチレストラン『ペッシェアズーロ青い魚』さんが提供してくれます。

興味のある方はこちらをどうぞ↓

www.pesce-azzurro.net

 

★実際の映像★


【いすみ鉄道】レストラン列車を楽しむポケモンたち

 

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風光明媚な沿線風景
いすみ鉄道の沿線はまるでドラマや映画などのロケ地で使われそうなほど、とても美しい原風景です。まるで典型的な田舎といった感じですね。いくら東京から近くてもここまで穏やかな田園風景を見ていると、首都圏とは思えぬ雰囲気です。

ビクティニ:東京から近い場所とは思えないくらい穏やかな車窓だ・・・。

ミュウ:田舎の風景って感じだね・・・。

 

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国吉駅
途中の国吉駅では、下り列車との行き違いのため、しばらく停まります。この駅ではいすみ鉄道応援団の方々からポップコーンやたこ飯弁当の販売などが行われていました。ローカル線の活気を少しでも見せようという威勢に感動しました(´;ω;`)

 

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大原駅
大原駅では長時間停車します。JR外房線のホームに停まっている特急と国鉄急行型のディーゼルを合わせてみると、まさに時代の今昔を垣間見たような気がしますw

昔の外房線でもキハ58系などの急行型ディーゼルが通っていたはずなので、違和感としては無くもないのかな・・・と思います。

 

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添え物

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海鮮と野菜スープ

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アワビといくらの冷製パスタ

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伊勢海老のパン粉焼きトマトソース

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デザート
『ペッシェアズーロ青い魚』さんが提供するレストラン列車のメニューの内容としては、伊勢海老やアワビなどの海の幸をはじめ、地元の野菜を使用するなど、千葉らしいメニューとなっています。列車の中で本格的な料理が堪能できるのは、とても貴重な経験かと思いました!

ビクティニ:昔、函館旅行に『北斗星』の食堂車で食事したのを思い出した(´;ω;`) 今では貴重な存在になりうる国鉄型のディーゼルカーで食事ができるのは最高!作者さんに感謝しよう!

ミュウ:風光明媚な景色を眺めて美味しい料理が楽しめるなんて、幸せ♡

ゴンベ:うんめーっぺ!函館のホテルで泊まった時の夕食みたいに美味しいっぺ~!

にょろもう:コロナでずーっと出かけてこなかったから、本当に出かけられてよかった!

 

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上総中野駅
大原駅から大多喜駅までは急行で、大多喜駅から上総中野方面は各駅停車(普通)になります。終点の上総中野駅では小湊鐵道の列車に接続していますが、いすみ鉄道から小湊鐵道に出るのには、養老渓谷・五井方面への列車本数が1日5本非常に少ないので、乗り通すにはよく時刻表を調べてから行く必要があります。首都圏の中にあるとはいえ、ここまで本数が少ないのは珍しいですね・・・。

 

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車窓から見える大多喜城
いすみ鉄道の車窓で大多喜駅から上総中野方面へ差し掛かる鉄橋では、丘の上に聳える『大多喜城』が見れます。森に囲まれた大多喜城はとても絵になります。

 

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大多喜駅に停車するキハ28とキハ52
14:06大多喜駅に到着。これで、『レストラン列車』のツアーは終了になりますが、フリーパス(本来は急行券が必要だが、フリーパスならそのまま乗車できる)を持っているので、引き続き急行に乗車する際には、そのまま乗車することが出来ます。改めて見てみると、本当に往年の急行型気動車としての雰囲気が出ています。いつまでも、キハ28とキハ52が走り続ける姿が見られるといいなというのが私の本願です。

 

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キハ52車内
今度はキハ52-125に乗車してみます。車内は、大糸線で活躍していた現役当時の状態のままです。大糸線の運賃表や地方ローカル線のワンマン運転で使用される運賃表電光ボードなどもほぼ当時の状態で残っています。キハ52が見られるのは、いすみ鉄道の他にも岡山県の津山機関区新潟県の糸魚川駅で見ることが出来ます。

 

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昔の車内広告

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キハ52の扇風機
車内広告も当時のままで残っているようです。また、車内に設置されている扇風機は当時の列車には冷房装置が無かった名残であり、国鉄時代の車両なら見ることが出来た扇風機は今となって貴重なものになっています。

 

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腕木式信号機と国鉄型ディーゼルカーが絵になる国吉駅

国吉駅で下車しました。国吉駅は、『國吉神社』『上総出雲大社』の最寄り駅にもなっています。また、構内には『キハ30形』腕木式信号機があり、鉄道ファンにはたまらないスポットでもあります。

 

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国吉駅の待合室には鉄道グッズが勢揃い!
国吉駅の待合室には・・・なんと国鉄時代に使用されていたホーロー駅名標をはじめ、サボいすみ鉄道の写真、さらに座席はキハ52で使われていたものをそのまま使っています!駅名標は総武本線外房線内房線などのもので飾られています。昔の駅名標を見ていると、どこか哀愁を感じさせます・・・。

 

 

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國吉神社と出雲大社
国吉駅から10分ほど歩いた場所に『國吉神社』『上総出雲大社』があります。いすみ鉄道周辺で参拝御朱印がほしい人にはおすすめなスポットです。 1つの境内で2つの神社があるのは、なかなか珍しい光景ですね。

 

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國吉神社

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上総出雲大社
約1500年も昔・・・國吉神社の鎮まる苅谷幸野の地は、は安閑天皇の御代に伊甚国(後の夷隅)が春日部后の屯倉(御領地)が置かれ、勅使を迎える仮屋が設けられた地であり、信州の諏訪大神より勧請し建立されたもので、後の明治時代に苅谷地区周辺の神々が集められ、現在では二十八柱の神々が祀られています。この地域では昔からとても愛されている神社です。銀杏の御神木は樹齢300~400年になります。御神徳は家内安全、交通安全、厄除、八方除などのご利益があります。
もう一つの『上総出雲大社』は、島根県にある出雲大社で有名ですが、房総にある出雲大社こそ、実は出雲大社から分祀された由緒正しい神社なのです。関東においては相模原とここの2箇所にしかない、貴重な神社と言われています。なぜ房総に出雲大社があるのかというと、総代のひいおじいちゃんの頃、出雲大社で内紛があったとき、御領地だったここに避難されていた一派がいらして、ここを大変気に入っられたとか。出雲に帰る時に怪力の大男を連れて帰り、相撲大会に出させれば優勝。褒美として御神体をいくつかと神職2人をこの房総の地に送って出雲大社となった・・・という言い伝えがあると言われています。また、本宮のある島根県の出雲大社と日御碕の神社があるのと同じように、この境内にも出雲大社分祀と日御碕神社があります。
ちなみに、参拝の仕方は上総出雲大社では本宮の出雲大社と同じく『二礼四拍一礼』國吉神社と日御碕神社では『二礼二拍一礼』です。参拝する時は間違えないでね。

 

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黒原不動の滝
いすみ鉄道総元駅から徒歩にて5分の所に『黒原不動の滝』があります。高低差が3~4mもあり、水しぶきの音が渓谷に響き渡ります。房総で滝の音が聴きたくなったり、房総の清涼に癒やされに鉄道で訪れたい方には駅チカなのでおすすめです。

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黒原不動の滝への行き方1

総元駅の出口から右へ歩くと踏切があるので渡ります。

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黒原不動の滝への行き方2

踏切を渡り道なりに歩くと看板があるので、その角を左へ進みます。

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黒原不動の滝への行き方3

橋が現れますが、橋は通らずにここを右に進んでいきます。下り坂なので気をつけましょう。

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黒原不動の滝への行き方4

川岸に降りると・・・あれが『黒原不動の滝』です。ここからでも十分滝音は聴こえますが、もっと近くまで行くのには、中洲に降りる必要がありますが、大きな段差があるので子供を連れてくる時は注意が必要です。

 

・・・この後は予め大原駅に預けていたボストンバッグを引き取りに向かうため、滝を撮ったら急遽総元駅に戻り、帰りの列車に乗ったのは公然の秘密であります・・・。

 

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静寂なローカル駅にやってきた列車
この後、大原駅に戻りました。いすみ鉄道の主力車両(?)である『キハ20-1303』はまるで本物のキハ20形にそっくりですね・・・。確かにローカル線を走る車両の名前には冒頭に『キハ』が付くといかにもTHEローカル線って風貌を醸し出します。

 

さて、我々を乗せた列車は大原駅に到着し、ボストンバッグも無事回収でき、埼玉まで長い帰路に就いたのでありました・・・。

 

『いすみ鉄道のレストラン列車ツアー』をお伝えしました。

 

★おまけ★

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いすみ鉄道のお土産品

今回乗車した『レストラン列車』でお土産というか特典をいただきました。入っていたのはキーホルダーやクリアファイル、キハカレー、伊勢海老せんべいなどが入っていました。ここまでしてくれるいすみ鉄道さんと沿線地域の皆さんには感謝いっぱいです!